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教育学術オンライン

平成22年7月 第2408号(7月14日)

「新成長戦略」の原動力は“強い人材”
 高等教育の基盤的経費
 8〜10%削減は危機を招く
 高等教育破壊の「財政運営戦略」

 政府が「財政運営戦略」で示した今後3年間の予算編成では「基礎的財政収支対象経費」の大枠を22年度の約71兆円を上回らないとしていることから、私学助成をはじめとする政策的経費が“対前年度約8%の削減”との懸念が生じている。小泉政権時の“骨太方針”下ですら1%の削減であり、とても容認できるものではない。ましてや「新成長戦略」における新たな需要と雇用の創造を下支えするのは「人材育成」であり、特に高等教育の7割以上を担う私立大学の役割は不可欠である。「新成長戦略」の原動力は「強い大学」「強い人材」であり、私学助成のほか、国大運営費交付金等の基盤的経費は、「概算要求枠の削減対象から除外を」との声が高まっている。

[私大団体連・国大協]
8〜10%削減は知的基盤破壊   基盤的経費削減へ共同声明 
  日本私立大学団体連合会(白井克彦会長)と(社)国立大学協会(濱田純一会長)は、14日、東京・一ツ橋の学士会館で、「財政運営戦略」で示された基礎的財政収支対象経費に関わる@「私立大学等経常費補助」及びA「国立大学法人運営費交付金」の削減について、共同記者会見を開き、@とAについて「平成23年度概算要求枠での削減対象から除外すること」との強い声明を発表した。
[私大協会]
地球温暖化対策協議会開く
 低炭素社会めざす省エネ環境教育など研究協議

  日本私立大学協会(大沼 淳会長)の私立大学基本問題研究委員会は、去る7月1日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、同協会加盟90大学・122名が参加して「平成22年度(通算第3回)地球温暖化対策に関する研究協議会」(担当小委員長=小原芳明玉川大学理事長・学長)を開催した。平成20年の省エネ法の改正や国の二酸化炭素排出削減目標を踏まえ、地球温暖化対策の取組みとして、各大学のエネルギー管理が求められている。低炭素社会の取組のほか国の支援事業、環境教育、学生の環境活動事例などを中心に研究協議が行われた。
 
[文科省]
文科省調査
 高校生一人当たり115万円に  学校教育費 5年ぶりの減少

  文部科学省は7月7日、平成21年度地方教育費調査(平成20年会計年度)などを発表。高等学校(全日制課程)に在籍する一人当たりの学校教育費は115万7860円で、5年ぶりの減少となったことなどが明らかになった。

 
[中教審]
東アジア地域の大学間交流政策の鍵に
 中教審WGのまとめ

  中教審大学分科会大学教育の検討に関する作業部会のWGは6月末、5月から審議してきた「東アジア地域を見据えたグローバル人材育成の考え方〜質保証を伴った大学間交流推進の重要性〜」のとりまとめを公表した。

 
[SIFE]
滋賀大が国際大会へ  SIFE Japan
 全国14大学のチームが参加

  次世代のビジネスリーダー育成を目指すSIFE Japanは7月2日と3日の両日、国内大会を東京で開催した。国内大会は05年から毎年開催されており、この度の大会には、沖縄国際大学、沖縄大学、広島修道大学など14大学が参加。初戦を勝ちぬいた大阪商業大学、神戸芸術工科大学、滋賀大学、広島修道大学の4大学のチームが決勝戦に進んだ。


 
[関西外国語大学]
谷本貞人総長を偲ぶ
 関西外国語大で大学葬  教育を天職に60年歩む

  去る4月25日に逝去された学校法人関西外国語大学の谷本貞人総長の大学葬が、6月27日、同大学中宮学舎の谷本記念講堂でしめやかに執り行われ、学園の内外関係者2100名余が参列し、別れを告げた。


[アルカディア学報]
税制改革に見直しを求む
 学校法人の問題点 ― 上 ―
 

  客員研究員 齋藤 力夫(永和監査法人会長)
 
[特集]
看護系人材養成の期待  私立大で量的拡大を
   (社)日本看護協会常任理事    洪 愛子  

 
[特集]
フィンランド  教育の今と社会システムを
 本紙記者の筆者は、5月末という白夜の季節、知人3人と北欧の教育事情を見学する旅行をした。このたびは特にフィンランドで見聞したこと、そこから感じたことを、主に教育と社会との関わりという観点から述べてみたい。  

 
[特集]
大学改革の目玉、アールト大学の現状
  アールト大学メディア学部 メディアラボ・ビジティングリサーチャー
  九州産業大学芸術学部准教授 佐野 彰

 
[学位授与機構]
オランダの質保証  学位授与機構が国際セミナー
  大学評価・学位授与機構は、6月17日、東京一ツ橋の学士会館で、「日本・欧州質保証セミナー〜ボローニャ・プロセスの進展とオランダ地域の取組」を開催した。

 
[連載]
新時代の大学図書館A
 学生一人当たり年間図書貸出50冊を目指して
   
九州女子大学・九州女子短期大学附属図書館長 高橋 昇


[連載]
高めよ 深めよ 大学広報力 〈76〉 こうやって変革した73
 15年で医療と福祉の総合大学実現
 全国に4つの附属病院医学部新設をめざす
 国際医療福祉大学


[新刊紹介]
「さらば、立松和平」
  福島泰樹 著

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