平成21年2月 第2349号(2月18日)
■82.3%と前年度より下る 高卒者の就職内定 特に厳しい女子の内定
文部科学省はこのほど、平成二十一年度に実施する平成二十二年度公立学校教員採用試験について、各教育委員会が二十一年度試験と比べてどのような改善を行っているかの調査結果をまとめた。
大分県の採用汚職事件を受け、全六四教委が、平成二十一年度公立学校教員採用選考に比較して、平成二十二年度公立学校教員採用選考からいずれかの点検項目について改善することを決定(五一教委)。または、改善に向けて検討(四九教委)している。
採用基準公表に関して「部分公表から全面公表に改める」「ホームページ上でも公表する」など、二十一年度より改善することを決めたのは三五教委。試験問題や解答、配点の公表については二九教委が「問題の持ち帰りを認める」などの改善をする。本人への成績開示では、二二教委が開示範囲の拡大などを行う。
答案などの元データと確定データの照合については「教育委員会事務局以外の第三者を加えて実施する」(さいたま市)など、改善を決めたのは一一教委。
文部科学省では、これまで、各都道府県・指定都市教育委員会に対し、教員採用の在り方を十分に点検するよう求めてきており、平成二十年度実施の二十一年度公立学校教員採用選考を中心とした具体的な点検・改善の状況については、二十年七月二十五日現在、同年八月二十九日現在の二度にわたって報告を受けその結果を公表してきた。
文科省は、結果を各教委に提供することにより、平成二十二年度公立学校教員採用選考の募集要項・実施要項等の決定に向けて、改善検討を促していく。