平成21年2月 第2349号(2月18日)
■ISO26000に向け SR事例シンポ開催
(財)日本規格協会は、去る二月六日、女性と仕事の未来館ホールにおいて、「SR(社会的責任)事例東京シンポジウム」を開催した。
二〇一〇年秋発行予定の社会的責任に関する国際規格(ISO26000)は、企業のみならず、あらゆる組織(大学、自治体、病院など)の社会的責任を対象とする国際的な基準として、注目を集めている。
シンポジウムでは、はじめに「中小企業のSR(社会的責任)―ISO/SRの国際標準化をめぐる最近の動向」と題して、経済産業省基準認証政策課の濱坂隆氏が登壇し、ISO26000の概要や日本への影響について述べた。
同規格の文書は、ISO(国際標準化機構)におけるガイダンス(指針)文書であり、第三者認証を目的とはしていない。中小組織の考慮事項としては、同業者及び業界団体と共同で行動を進めること、また、七つの主要課題(@環境、A人権、B労働環境、C消費者課題、D組織の経営、E公正な事業活動、Fコミュニティと社会への貢献)から関連課題を特定する際、組織の背景、状況等の認識を考慮することなどを挙げた。
同氏は、「組織の大きさにより、社会的影響力が異なるが、SRは大小にかかわらず組織の自主的かつ自発的な活動が大切である」と述べた。
その後、中小企業の取組み事例が紹介されたほか、パネルディスカッションが行われた。