平成21年2月 第2349号(2月18日)
■21年度事業計画・予算決める 6つのプロジェクト推進
日本私立大学協会附置私学高等教育研究所(大沼^n淳所長)は、去る二月三日東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、第一五回運営委員会(担当理事=中原 爽副会長)を開き、平成二十一年度の事業計画及び予算案等について協議した。
始めに、同協会の小出秀文事務局長が「この研究所では、高等教育の振興、とりわけ私学振興についての専門的な研究を追究されることはもとより、私大協会の諸事業に関わる政策立案の要諦を確固たるものとしていただきたい」との要望を述べた。
続いて、中原担当理事からは「事業計画及び予算を検討する重要な会議であり私大協会の施策等とも連携を図りつつ、高等教育の課題を検討していきたい」との挨拶があった。
協議では、まず、同研究所の瀧澤主幹が平成二十年度の各プロジェクト等の事業推進状況を報告した。
研究課題としての六つのプロジェクトである「高等教育のプライバタイゼーション」「私大マネジメント改革に関する研究」「私学高等教育データベースの構築」「私学学士課程教育における“学士力”育成のためのプログラムと評価」「質保証システムに関する研究」「IRに関する研究」について説明するとともに、同協会の各種研修会での同研究所の研究員等の派遣や研究課題に対応した公開研究会の実施等にも言及した。
その上で、次の平成二十一年度の事業計画案を提案し、了承された。
〈調査研究事業〉
概ね二十年度のプロジェクトの枠組を踏襲する。▽高等教育のプライバタイゼーション、▽私大マネジメント改革に関する研究、▽私学高等教育データベースの構築、▽私学学士課程教育における“学士力”育成のためのプログラムと評価、▽質保証システムに関する研究(認証評価のあり方、質保証の国際的動向)、▽IRに関する研究。
そのほか、隔月の公開研究会の開催、研究交流事業、研究成果の発表・刊行、さらに、同協会の各種専門委員会との連携など。
これらの事業計画案のうち、学士課程教育の“学士力”及び質保証システムについての研究について、中原担当理事は「各大学にとって最も重要な課題であり、早急に研究し、具体的な提案として取りまとめていただきたい」と要望した。
予算案についても、前年実績を加味した上で提案し、了承された。