平成23年1月 第2428号(1月19日)
■第5期の審議取りまとめへ
大学分科会質保証システム部会
中央教育審議会大学分科会の質保証システム部会(部会長=黒田壽二金沢工業大学学園長・総長)は、1月14日、第21回会合を開いた。1月末に第5期の委員の任期満了となることから、これまでの審議を取りまとめ「公的な質保証システムの改善(案)」「認証評価について論点整理(案)」「海外の大学とのダブル・ディグリー等の推進の対応について(案)」などを協議し、大学分科会に報告することになった。
「公的な質保証システムの改善(案)」では、設置基準の改善(基準の明確化など)、設置認可審査の改善(設置認可・届出に係る書類の公表の制度化など)及び今後の検討課題を取りまとめている。
「認証評価についての論点整理(案)」では、運用の改善として、(1)設置基準等の法令適合性の確認に関する課題でA認証評価の基準と設置基準との関係の整理、B評価結果の公表に当たり、関連する設置基準の項目の明示、C設置認可審査や設置計画履行状況等調査との連続性の配慮など。(2)各大学の自主的・自律的な質保証への取組の支援について取りまとめている。
なお、さらに検討を要する課題例として、評価の内容・方法の充実、認証評価の一層の効率的な実施、特色ある教育研究の進展に資する観点、国際的な対応を挙げた。
「海外の大学とのダブル・ディグリー等の推進の対応について(案)」では、A各大学における多様な取組が先行している実態を踏まえ、大学団体や評価機関による自主的・自律的な質保証活動が進展すること、B今後、ジョイント・ディグリーが可能となるような制度的な対応の検討、C大学院でのダブル・ディグリーの推進の観点から、修士・博士課程での単位互換の上限の引き上げ、などを指摘している。