平成21年9月 第2374号(9月23日)
■報道用データを提供
文化学園がAFPと提携
国内の教育機関向け
(学)文化学園(大沼 淳理事長)のアカデミックアーカイブセンターは、このほど世界で最も歴史のあるフランスのAFP通信と提携し、同社の報道用データベースを日本国内の教育機関に提供する、オンライン・ニュース・アーカイブサービスを開始することになった。
これは、AFPがアカデミック・サービスをアジアで展開したいとの意向があり、同学園がファッションの本場パリで「バガテルきもの展」を開催したり、同学園輩出のKENZO(高田賢三氏)が活躍するなど、フランスでの認知度も高かったことから、実現したもの。
AFPから提供されるデータベースには、三つの特徴的なサービスがある。
▽イメージフォーラム
報道写真中心に、あらゆるジャンルの800万枚を超える写真のストックに加え、日々2000枚以上の新たな写真がアップデートされる世界最大級のデジタルフォト・アーカイブである。ジャンル別・テーマ別など使い勝手もよい。(世界各国の二一の通信社と提携したパートナーズ・フォトも含む)。
さらに、ニュース解説に使われる地図・統計・図解などの素材も提供されている。
▽ビデオフォーラム
165か国からの膨大なニュースをもとに、世界11拠点にあるAFPTV編集局が配信する映像のデータベース。言語は英語、フランス語など7か国語でのサービスで、映像は過去約2年分のデータが保存されている。
▽AFPダイレクト
世界各地で取材したあらゆるジャンルの最新ニュース・テキストの基幹サービスである。世界の動向をオンタイムで入手でき、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ポルトガル語、アラビア語の6か国語でのサービスがある。なお、ニュース・テキストは平均して過去3か月分のデータが保存されている。各国の政府機関をはじめ、政財界、金融界、民間企業などで日常的に活用しているものである。必要なエリアやジャンルなど所定のキーワード(複数可)を登録しておくことによって、メール配信設定もできる。
これらのデータベースを利用することによって、国際化に対応する人材育成や授業改革・教育力の向上、学生や教員のレポート・論文・プレゼンテーションなどの視覚化といった、これまでにない展開が可能となりそうだ。
同センターの加来賢一所長は「多言語で配信されるニュースは生きた言語教材として語学教育に活用できます。学内LANで接続された教室のパソコンなら、学生ももちろん利用OKです。また、授業のための資料や豊富な写真等を使っての教材作成、映像で視覚に訴える講義などがデジタル素材を活用してスピーディに出来ます。さらに、教育研究目的での使用が許諾されていることから、学外へ提出する専門性の高い研究者の論文や各種プレゼンテーション等にも使えます」と幅広い利活用について強調している。
なお、これらのサービスを利用するには、大学ごとに同センターと契約しなければならない。料金等の詳細はウェブサイト(www.afpwaa.com)を参照。また、問合せはEメール(info@afpwaa.com)まで。
同学園の服飾博物館で開催中(9月30日まで)の「赤い服」展の展示パネルで使用している世界各地の「赤い服」の写真36枚はこのサービスでダウンロードしたもの。「一般のフォト・エージェンシーから借りたら100万円ぐらいかかります」とコスト面での長所についても加来所長は付け加えた。
オープン・キャンパス等でも、『こんな授業が受けられます』とインパクトあるデモンストレーションもできそうだ。