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平成21年3月 第2352号(3月11日)

留学生政策を協議 国費留学生制度の見直しなど

 日本私立大学団体連合会の国際交流委員会(委員長=森田嘉一京都外国語大学理事長・総長)は、去る三月六日、東京・市ヶ谷の日本私立大学協会会員室において、平成二十年度第三回会合を開催した。
 委員長の挨拶の後、報告及び協議事項に移り、はじめに、@JACUIE(国公私立大学団体国際交流担当委員長協議会)における今後の二国間交流事業の対応について、受入及び派遣回数や必要経費の負担割合等についての申し合わせを同協議会において策定していくこと、A昨年十二月に慶應義塾大学で行われた「第五回日仏高等教育シンポジウム」、B英国・ロンドン市内において、日本からは一六大学が参加して行われた「平成二十年度日英学長会議」、CUMAP(アジア太平洋大学交流機構)国際理事会において、次期議長に広島大学の浅原利正学長が選任され、日本が議長国となること、などが事務局から報告された。
 その後、森田委員長から「日本留学試験実施委員会」の報告があり、@大学入試に関連して、日本語のみの試験科目としてはどうか、A試験実施地域はアジアだけでなく、欧米等を意識して展開していくべき、といった意見の出されたことを紹介した。
 また、昨年十一月に行われた「日本語連絡協議会」について、岸澤輝明担当委員(拓殖大学国際部長)から「日本語教育を今後どう展開していくのか」といった活発な意見が出されたことが報告された。
 続いて、周 航委員(北陸大学専務理事)が、留学生三〇万人計画の骨子に関する意見として、国費留学生の九割が国立大学に在籍していること等を指摘し、国立と私立の留学生受入れにおいての格差是正等について述べた。
 最後に、文科省高等教育局学生支援課留学生交流室の織田雄一室長補佐と高等教育企画課国際企画室の氷見谷直紀室長らをゲストに迎え、平成二十一年度留学生関係予算と留学生政策に関する意見交換を行った。
 委員からは、「先進国において、国費留学生が留学生全体の約八%を占める国は日本だけであり、国費留学生制度を見直すべき」「優遇措置の魅力ではなく、教育の質を重視した政策を展開して留学生獲得を図るべき」などといった多くの意見が出された。

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