平成21年2月 第2350号(2月25日)
■早期からの教育支援を
特別支援協力者会議の中間とりまとめ
「特別支援教育の推進に関する調査研究協力者会議」は、昨年八月より審議を行い、この度、「特別支援教育の更なる充実に向けて(審議の中間とりまとめ)〜早期からの教育支援の在り方について〜」と題する報告書を取りまとめた。概要は次の通り。
一、早期からの教育相談・支援の充実
教育委員会は、特別支援学校のセンター的機能等の十分な活用を図るとともに、体制整備や専門性の向上、医療、福祉、保健等関係機関との連携による情報共有化等を通じて、早期からの教育相談・支援の更なる充実を図ることが必要。
幼稚園での個別の教育支援計画の作成・活用等を推進するため、教育委員会が首長部局と連携しつつ、専門家チームの派遣や教員研修の機会を提供するなど、幼稚園等に対する支援を充実することが必要。
二、就学指導の在り方
幼稚園教育段階から、義務教育への円滑な移行を図るため、市町村教育委員会は幼稚園、保育所、医療、福祉、保健等の関係機関と連携して就学移行期における個別の教育支援計画を作成する。
障害のある子どもが就学する学校について、個別の教育支援計画の作成・活用を通じて、障害の程度が「就学基準」に該当するかどうかに加えて、必要な教育的ニーズ、保護者や専門家の意見、就学先の学校における教育や支援の内容等を総合的に判断して決定する仕組みとする。
三、継続的な就学相談・指導の実施
小・中学校、特別支援学校における個別の教育支援計画作成を推進し、就学後においても個別の教育支援計画の定期的な見直しを通じた継続的な就学相談・指導を実施。
四、居住地の小・中学校とのかかわり
特別支援学校に就学する児童生徒が、居住地の小・中学校との交流を深めるための取組み(東京都の副籍、埼玉県の支援籍など)について、国においても指針を示すこと等により促進。
五、市町村教育委員会等の体制整備
市町村教育委員会等が適切な教育支援を行うためには、教育委員会に特別支援教育の経験豊かな職員を配置したり、退職職員を非常勤職員等として配置したりするなどの体制整備を図ること等が必要。