研究成果等の刊行

「質保証システムの再構築」

講演者：山本　眞一、黒田　壽二、瀧澤　博三

はじめに

私学高等教育研究所主幹　瀧澤　博三

　大学のユニバーサル化による学生の多様化への対応、大学教育のグローバル化に伴う学位の国際的通用性への関心などから、大学教育の質の高度化が大学改革の中心的な課題になってきた。これはわが国だけでなく各国に共通する動向であり、それぞれに質保証システムの構築に様々な工夫・努力が払われています。
　わが国では、平成15年度の学校教育法改正によって、設置認可の簡素化・準則化や認証評価制度の創設などを内容とした質保証システムの大きな改革が行われましたが、その結果は、設置認可についても認証評価についても様々な問題が指摘されており、この新たなシステムが期待どおりに機能しているとは言えない状況ではないかと思われます。この点は最近の中教審答申でも指摘されており、これからの中教審の審議においてもその見直しが中心的な課題となるものと思われます。
　そこで第39回の公開研究会では、質保証システムをテーマとし、広島大学高等教育研究開発センター長の山本先生、金沢工業大学学園長・総長の黒田先生から、現状の問題点と今後の方向性などについてのご見解を伺い、続いて、わたくし瀧澤（私学高等教育研究所主幹）から認証評価の問題点などについて説明させていただきました。
　この冊子は、これらの講演内容を収録したものですが、これからも各方面で積み重ねられて行くことと思われる質保証の議論に役立てていただければ幸いです。　

1. 山本　眞一　氏（広島大学教授・高等教育研究開発センター長、
   　　　　　　　　　　　日本高等教育学会会長、大学分科会質保証システムWG主査）
   【講演】「大学改革と教育の質保証」（PDF形式）
   
2. 黒田　壽二　氏（金沢工業大学学園長・総長、前大学設置・学校法人審議会学校法人分科会長）
   【講演】「大学教育の質の向上に向けて」（PDF形式）
   
3. 瀧澤　博三　（私学高等教育研究所主幹）
   【講演】「認証評価の課題と今後の方向性」（PDF形式）
   
4. 瀧澤　博三　（私学高等教育研究所主幹）
   【コメント】「質保証システムの再構築　第３９回公開研究会の議論から」（HTML形式）
   

*** 「関連資料」部分等は割愛しました。 ***