平成19年7月 第2282号(7月25日)
■"キリスト教土台に改革の時" 大学院開設・3学科新設記念式典
学校法人尚絅学院(宍戸朗大理事長)の設置する尚絅学院大学(渡部治雄学長)では、平成十九年四月に大学院(総合人間科学研究科:健康栄養科学専攻・人間心理学専攻)と三学科(表現文化学科・現代社会学科・生活環境学科)を新設。去る六月九日に仙台国際ホテルにおいて約三○○名の出席のもと、開学式及び祝賀会を盛大に挙行した。
式典は、同学院女子中学校・女子高等学校聖歌隊の賛美歌合唱で厳かに幕を開け、宗教主任の聖書朗読と祈祷、出席者一同による讃美歌合唱と、礼拝形式に則った終始厳粛な雰囲気の中で進められた。式辞では宍戸理事長が「キリスト教を土台にした人間教育」のあり方、またそれに伴う抱負を「新しい時代にふさわしい学院全体の教育改革システム作りを目指し、どのように教学面に具体化していくか、絶えず教職員一同協力して熟慮する」と力強く述べると、会場から期待と決意に満ちた熱い拍手が沸き起こった。その後、岩崎俊一仙台学長会議代表、丸森仲吾仙台商工会議所会頭、佐々木一十郎名取市長が、「人材育成」「経済活性」「地域貢献」それぞれの立場から、同大学への期待のこもった祝辞が次々と贈られた。
続く記念講演では、前河北新報社論説委員長・立花鶴憲氏が「葦の髄から大学覗く」と題して講演。高等教育の有りようについて、関係者・出席者へ一石を投じた。
祝賀会は、アウレオ弦楽四重奏団によるオープニング・コンサートで始まり、深谷松男(学)宮城学院学院長、赤澤昭三(学)東北学院理事長、荻野浩基日本私立大学協会東北支部常務理事の三名が祝辞を述べ、渡部学長が大学院・新学科・学科長を紹介、その後祝宴が行われた。土田定克氏のピアノ演奏、黄梅英氏の二胡演奏が宴に彩を添え、式典とは対照的に華やかに繰り広げられる中、出席者は開学を祝った。
同大学に新設されたのは総合人間科学部に「表現文化学科」「現代社会学科」「生活環境学科」の三学科と、総合人間科学研究科「心理学専攻」「健康栄養科学専攻」からなる大学院。また、女子中学校・女子高等学校では平成二十年度より男女共学がスタートするなど、尚絅学院は創立一一五年の今、大きな変革の時を迎えている。