平成19年1月 第2258号(1月10日)
■岩倉さんら6人 日本芸術院新会員
日本芸術院(三浦朱門院長)は平成十八年十二月一日、日本画の岩倉 壽氏ら六人を新会員にすることを決定し、十五日付で伊吹文明文部科学大臣から発令された。
新会員の略歴は次のとおり。(敬称略)
第一部(美術)
▽岩倉 壽(いわくら・ひさし)70歳。日本画。東洋画の伝統に立ちながら、現代を澄明に独自の色彩を持って表現。後進の指導育成に尽力した。香川県生まれ。
▽川ア春彦(かわさき・はるひこ)77歳。日本画。自然界の生命力漲る光景を制作して研鑚を重ね、意欲的に作品を発表。日展など関係団体の要職にある。東京都生まれ。
▽村田省蔵(むらた・しょうぞう)77歳。洋画。雪国に生きる人間の厳しさ・力強さを表現し、剛健でありながら内容は暖かで優雅。石川県生まれ。
▽能島征二(のうじま・せいじ)65歳。彫塑。人体彫刻の具象表現の中で、人間の内面性を深く表出し、感性豊かに格調高い作品を制作。東京都生まれ。
▽古谷蒼韻(ふるたに・そういん=本名・繁)82歳。書。和漢の書の古典研究に専心し、王羲之・懐素を根底とする格調高い書風を確立した。京都府生まれ。
第三部(音楽・演劇・舞踊)
▽片岡仁左衛門(かたおか・にざえもん=本名・孝夫)62歳。演劇(歌舞伎)。江戸・上方の双方の時代物・世話物を演じ分ける技量は高く評価されている。大阪府生まれ。