平成22年3月 第2394号(3月10日)
■復元伊能地図
全国巡回展
小百科
土地家屋調査士会
伊能忠敬の測量開始210年を記念して、今年4月から「完全復元伊能図全国巡回フロア展」が始まる。福岡では、7月30日(金)〜8月1日(日)の3日間、中村学園大学(藤本 淳学長、福岡市城南区)の体育館で開かれる。
これは、福岡県土地家屋調査士会(中村邦夫会長)が主催する「土地家屋調査士制度60周年・表示登記制度50周年記念事業」の一環として開く同展に中村学園大が協賛することで実現した。
土地家屋調査士会が、またなんで? という疑問が湧くかもしれない。実は、伊能忠敬との関係は濃厚なのである。
全国巡回フロア展を引っ張るのは民間団体の伊能忠敬研究会と(社)日本ウオーキング協会(JWA)、もうひとつが、土地家屋調査士会なのである。
伊能忠敬とより強く結びついたのは、伊能研究会と日本ウオーキング協会(JWA)と一緒に手掛けた「伊能ウォーク」がきっかけだった。
九九年に朝日新聞などと「平成の伊能忠敬・ニッポンを歩こう・21世紀の100万人ウォーク」を行った。伊能の足跡を辿り、2年間かけて、歩いて日本を1周した。
この伊能ウォークをまとめた雑誌には、こう書いてあった。〈土地家屋調査という仕事の基本は地図、日本地図の父といえる伊能忠敬の跡をたどる催しに(土地家屋調査士会が)関心をもつのは自然だ〉、〈伊能地図は、200年前の、私たちの先祖が生活していた江戸時代のものであるから、タイムスリップ的な刺激を味わうことができる〉
伊能との関わりの濃さは、伊能忠敬研究会や日本ウオーキング協会(JWA)より強いのだ、という自負が土地家屋調査士会にはあるとみた。