平成22年2月 第2391号(2月17日)
■復元伊能地図
全国巡回展
小百科
オープンキャンパス
前回に続き、やや脱線気味に。「復元伊能地図全国展示」開催にさいし、加盟大学に会場提供を呼びかけた。加盟校の反応で多かったのが「オープンキャンパスに利用できないか」だった。
オープンキャンパスは、夏休み期間中などに学内を公開し、施設や教育内容を紹介する。少子化の影響で学生獲得が激しくなっており、ほとんどの大学が実施している。
日本私立学校振興・共済事業団のアンケートでは、オープンキャンパスが学生募集に効果があると考えている大学は、97年は41.8%だったが、02年71.1%、08年には90.7%と急伸。
リクルートの調べでは、オープンキャンパスに参加する受験生は、99年は61.8%だったが、07年80.6%、09年87.6%と年を追うごとに上昇している。
各大学は、オープンキャンパスの内容に工夫をこらす。本番さながらに授業を行ったり、各界の有名人を呼んだり、大学オリジナルグッズを配ったり、交通費を支給する大学もある。
大学グッズでは、スポーツタオルやショルダーバッグ、シャープペン、筆入れ…。有名歌手や人気芸人のライブ、参加者は受験料減額や無料ツアー招待を行う大学も。
このように、オープンキャンパスは、学生募集の最重要ツール。各大学とも、実施にあたっては、どうやったら志願者がより多く集められるか、智恵を絞っている。
であれば、冒頭の復元伊能地図展示を「オープンキャンパスへの利用」という大学の反応は合点がいく。伊能忠敬は教科書に登場、集客力はあり、大学のイメージアップにつながるのは必定。どこかの加盟校で利用実現を期待したい。