平成22年2月 第2390号(2月10日)
■復元伊能地図
全国巡回展
小百科
地域貢献
ちょっと脱線する。これから書くことが、「伊能小百科」と、どういう関連があるのか、と質されそうだ。地域貢献は、大学と深い関係にあるが、伊能忠敬とは? これから読んだ上で、理解頂ければ幸甚である。
地域貢献は、06年に施行された改正教育基本法で、大学に対して「知見を創造し、これらの成果を広く社会に提供すること」を求めた。大学の使命とも言える教育、研究に続く柱になった。
少子化により大学生き残りの時代。大学が学生を確保していくためには、地域での存在感を示していくことが肝要だ。多くの大学で、市民講座、市民との交流活動など地域貢献が行われている。
このたび、復元伊能地図全国展示が福岡県において、中村学園大学(藤本 淳学長)で7月30日(金)から8月1日(日)の三日間、同大体育館を使って開催されることが決まった。
同大では「本学の学生のみならず、併設の中村学園女子中学・高校や三陽中学・高校の生徒をはじめ県内外の中学・高校等および市民の方々へも広く告知したい」と話す。立派な地域貢献である。
いま、高知県では、NHKの「龍馬伝」人気で坂本龍馬の様々なイベントが行われている。龍馬の出身地という関係。高知県内の学園でも龍馬にちなんだ地域貢献的催しが行われていそうだ。
伊能忠敬は江戸期に、日本中を歩いて測量して日本地図を作成。日本中に忠敬の足跡が残る。全国にある全ての大学が忠敬と関係なし、とはいえない。全ての大学で地域貢献的催しとして伊能展を行う資格がある。やや無理のある論法だが、中村学園大に続く大学の出現を望んでやまない。