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平成22年2月 第2389号(2月3日)

“超”氷河期の就職支援
  明海大と島根県立大がシンポ

 

 先行き不透明な経済状況の中、新規学卒者の就職環境は「超氷河期」といわれる状況が続いている。2011年3月卒業予定学生の就職環境はさらに厳しさを増すことが予想される中、明海大学と島根県立大学は、1月30日、明海大学キャンパスにおいて、就職支援シンポジウム「就職超氷河期を迎えた就職活動と新たな支援のあり方」を開催。パネリストらが熱心に意見を交わした。

 はじめに、東京スカイツリーのデザイン監修者・元東京藝術大学学長の澄川喜一氏の基調講演「我が人生、若者へのメッセージ」が行われた。
 学生時代のエピソードなどを語り、「学ぶということは真似ること。しかし、真似てばかりいると麻痺する。影響を受け、選別をして自分に合うこところにだけ、色を重ねなさい」という恩師からの言葉を紹介した。また、アーティストはその職業柄、自分への栄養(いい人に出会わなければいけない、いい人の支援を受けなければいけない)を得ることが大事であると述べ、アーティストの視点から社会人のあり方を示唆した。
 続いて、「変わる就職環境と就職活動の実態」をテーマに、就職支援に係る大学教職員や企業人ら7名がそれぞれ問題を提起した後、パネルディスカッション「新時代の就職活動と新たな支援のあり方」が行われた。
▽大西純一(株式会社学研メディコン事業統括本部特販部長)、▽神河秀春(二松学舎大学キャリアセンター事務部部長)、▽近藤 賢(株式会社リアセック代表取締役CEO)、▽東條文千代(NPO法人日本人材教育協会理事長)、▽西田 優(長野大学講師・キャリアコンサルタント)、▽服部春樹(イオンリテール株式会社採用部部長)、▽堀内好浩(島根県立大学教授・理事長付キャリア担当)
 パネリストは、大学間の二極分化だけでなく、大学内部の学生の二極分化(二割が動き、六割が準備不足、二割は動けず)を指摘。働く動機が弱い、自信がない、行動できないといった就職活動上の学生の課題に加え、雇用環境の変化や学内の支援体制などの就職支援上の課題を挙げた。
 また、新たな就職支援のあり方として、「大学には、まだまだやれる支援が多数ある。不況はそれを見直すチャンス」、「大学の就職サービスは、卒業時の就業だけでなく、低年次から卒業後の人生を踏まえた支援へ移行している。卒業後も自立的に自分の仕事を見つけ、そのために学んでいく力を育てることが求められている」といった意見がだされた。


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