平成22年1月 第2387号(1月20日)
■73.1%と96年以降、最低
大学生の就職内定率 下げ幅も大きく、深刻
文部科学省と厚生労働省はこのほど、平成22年3月大学等卒業予定者の就職内定状況(平成21年12月1日現在)の調査をまとめた。
それによると、就職を希望する今春卒業予定の大学生の昨年12月1日時点の内定率は73.1%で、調査が始まった1996年以降、最低。
前年からの下げ幅も、過去最大だった昨年10月時点の調査と同水準の7.4ポイント減で、2000年の「就職氷河期」より厳しくなった。
調査は全国の国公私立大の62校を抽出し、就職希望者に占める内定者の割合を調べた。毎年10月から2カ月ごとに年4回調査している。
これまでの調査で、12月1日時点で最も内定率が低かったのは、04年3月卒の73.5%。今回は、その数値より0.4ポイント低い。就職が好調だった98年3月卒の84.8%と比べると、10ポイント以上も下がった。
男女別では、男子は前年同期より7.4ポイント低い73.0%で、女子は7.3ポイント低い73.2%だった。
また、私立大の内定率は70.5%(前年同期比8.5ポイント減)で、国公立大の80.7%(同4.6ポイント減)と比べ、下げ幅が大きかった。
地域別では、中部地区は内定率69.7%で、下げ幅は15.4ポイントと最も大きい。北海道・東北は69.5%(同2.1ポイント減)、関東76.4%(同7.1ポイント減)、近畿75.1%(同6.2ポイント減)、中国・四国67.4%(同9.6ポイント減)、九州69.6%(同5.3ポイント減)。