平成22年1月 第2387号(1月20日)
■FDをブレンド型学習で
青山学院大が現代GPフォーラム
青山学院大学ヒューマン・イノベーション研究センター(佐伯 胖所長)は、1月9日、同大学において、現代GPフォーラム「FDにおけるブレンディッド・ラーニングの可能性」を開催した。
同取組では、平成19年度より、大学の教職員向けのICT活用教育プログラムの提供とその検証を行なってきた。このたびは、その総括と共に、FD/SDプログラムの有効性について報告した。
伊藤定良学長、佐伯所長の挨拶の後、基調講演として、「新時代のFDデザインを考える」をテーマに川島啓二国立教育政策研究所総括研究官が登壇。日本のFDの取り組みの現状などに触れながら、同研究所のプロジェクトとして取り組んできた「FDマップ」や「新任教員研修プログラムの基準枠組」について解説した。
続いて、プログラムの研究総括が報告とポスター展示により紹介された。ICT活用教育に取り組む大学教員の教育力や職員の教育支援能力を向上させる研修プログラムを、対面研修とeラーニングを組み合わせた「ブレンディッド・ラーニング」として提供して教育の質向上を図る試みで、この計画を進めた佐藤万知、松井喜以子両客員研究員が、実践ワークを交えながら紹介した。eラーニングで事前学習し、当日はワークショップで理解を深めるプログラムで、ICTが得意な人と不得意な人を分け、成人学習者理論を参考に構築。実際にプログラムを実施した結果について、「事前学習をしてこない人対策が必要」等の問題点もあるものの、ICT活用教育のFD/SDプログラムのモデルになりうる、とまとめた。
特別講演には、同実践プログラムを受講した側として、東北学院大学の井上義比古教授が、「教員・職員両方に役に立つ。学習指導にも効果的に応用可能」等と感想を述べた。