平成22年1月 第2386号(1月13日)
■学生が主体に改善
法政大がFDフォーラム開く
法政大学は、学生・職員・教員の相互協力によるFDを報告する、第3回FDフォーラム「学生・職員・教員によるFD改善とは」を開催した。
去年12月12日に同大で行われた同フォーラムでは、同大のほかに立命館大学、岡山大学からも基調講演、事例紹介に教職員と学生が出席した。「気づき」を促す場として、全学一体型FDについて検討し、意見交換等が活発に行われた。
基調講演では、立命館大、岡山大のFDの事例報告をもとに、学生参加型の教育改善について、特に学生によるFD活動の意義等が述べられた。
まず、学生が主体的学びの意識を持つということ。学生が主体的に動かなくては、FDとして完全に機能していない。そのために学生も交えて、学生の視点を大学のFDに反映することが重要。そこから教職員の視点ばかりで議論を進めるのではなく、学生を中心に据えていく。大学の構成要員として考えるSPSのイメージに似た構図が浮かんでくる。
フォーラム後半では、各大学の学生が、学生FDスタッフとしての活動報告を行い、学生のFDネットワークの様子や、学生ならではのコミュニケーションによる授業改善の図り方が紹介された。
教員と職員間のコミュニケーション、あるいは同じ課題を共有する者同士の横のつながりを超えて、大学の中で客体でもあり主体でもある学生とのコミュニケーション無くしては、「形式だけ」に成り下がってしまう。
学生の発表の中での言葉で印象的だったのは、「形式だけのFDはうさんくさい」。やらされているだけでは学ぶ側に容易に伝わり、しらけてしまう様がうかがい知れた。学ぶ側が応えてこそ、改善の士気も高まるといったところか。