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平成22年1月 第2386号(1月13日)

22年度税制改正
  寄附金控除適用下限2000円に年末調整等は今後検討へ

 政府は、昨年12月22日、平成22年度税制改正を大綱を決めた。
 文部科学省関係の主な改正事項は次の通り。
 ▽寄附税制の拡充
 寄附文化醸成に向けた寄附税制の拡充(所得税)では、寄附金控除の適用下限額を現行の5000円から2000円に引き下げ、少額寄附者の裾野の拡大を図ることになった。一方、生命保険料控除等と同様に、寄附金控除を年末調整の対象として手続きの簡素化を図ることについては、執行面の問題等について市民公益税制プロジェクトチームで検討することになった。また、給付制奨学金事業を行う民間団体への寄付金に係る税額控除制度の創設(新規)についても、特定の団体への寄附のみを税額控除することの適否について、同PTで検討する。同PTでは、寄附税制や公益活動を担う法人(NPO法人や公益法人など)に係る税制について、専門的・総合的観点から検討し、平成22年4月末を目途に成果を得るよう検討することにしている。
 そのほか、研究開発力強化法に基づく研究開発法人への寄附金に係る指定寄附金制度の創設(新規)も同PTで検討する。
 ▽教育費負担の軽減
 高等学校等就学支援金の創設に伴う非課税措置等(所得税、国税徴収法、住民税(徴収規定))については、所要の制度の整備が行われ、税制上の措置が必要となる場合には、非課税とすること、滞納処分による差押えを禁止することが確認された。また、家庭の教育費負担の軽減に資する特定扶養控除の維持(所得税、住民税)については、平成22年度における高校無償化実施に伴い、16歳から18歳までの特定扶養親族に対する控除の上乗せ部分(所得税25万円、住民税12万円)を廃止。これらの見直しに伴い、現行よりも負担増となる家計については適切な対応を検討することになった。

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