平成21年12月 第2384号(12月16日)
■私大協会
地方の声を存在あるものに
中・四国支部秋季総会を開催
日本私立大学協会の中・四国支部(支部長=石田恒夫広島経済大学理事長)は、11月24日、下関市のホテルを会場に、平成21年度秋季総会を開催した。支部加盟の29大学から25大学39名が参加した。中・四国地区私立大学実態調査などの報告が行われたほか、学校法人の経営などについて、(学)中村学園の中村量一理事長が講演を行った。
はじめに、石田支部長は、挨拶の中で、中教審での質保証に関する審議に触れ「地域の連携を進め、地方の声を存在あるものとしていきたい」と述べた。
続いて、当番校の梅光学院大学の岡崎新太郎学院長が歓迎の挨拶を述べた後、議事に移り、次の三つについて報告された。@8月20日と21日の両日に四国学院大学において行われた同支部分科会(事務局長相当者、就職部課長相当者、教務部課長相当者、学生生活指導部課長相当者、経理部課長相当者)、A平成21年度中・四国地区私立大学実態調査、B平成22年度・23年度分科会・秋季総会当番校について。
その後、「学校法人の経営とこれからの学部等の設置認可について」と題して、搨村学園の中村量一理事長が登壇。建学の精神が脈々として生き、さらに高揚されているかを点検・評価し、教育の質的充実・向上を図っている同学園の教育経営のビジョンなどについて紹介した。同学園では、特別扶養手当(第三子以降)の支給、職員に対する自己啓発援助制度、また月二回の全員参加の朝礼を行うなど、ユニークな管理運営を展開している。中村理事長は、最後に、大学が生き残る条件として、@すべての学問分野において、常にFDが推進され、分かりやすく意欲的な授業が展開されていること、A職員の帰属意識が高く、学生に質の高いサービスが提供されていること、B近隣のコミュニティに愛されていること、C資金を潤沢に保有し、財務内容が健全であることなどを挙げた。
続いて、同協会の小出秀文事務局長が、本部報告とともに、文部科学省の平成二十二年度予算概算要求や行政刷新会議の事業仕分けの方向性などに触れながら、私大を取り巻く諸情勢について述べた。
終了後に催された教育懇談会では、熱心に情報交換が行われ、有意義な会となった。