平成21年12月 第2384号(12月16日)
■私大協会
拡大合同研究会開く
5専門研究委ほか各種協議会担当委合同で
日本私立大学協会(大沼 淳会長)は去る12月3日企画財務委員会(担当理事=廣川利男東京電機大学学事顧問)の主催による「拡大合同研究会」を開いた。同研究会は、研修会を伴う「大学教務」「学生生活指導」「就職」「大学経理財務」「大学事務」の各研究委員会のほか、「私立大学基本問題研究委員会」「教育学術充実研究委員会」「国際交流委員会」等の担当理事も出席して、同協会事業の全体のバランスや関連性及び調整など、各事業の実施状況や来年度事業の在り方を協議した。
廣川担当理事の開会の挨拶の後、各担当理事、委員長(副委員長)から、21年度の総括及び22年度の方向等が報告された。
●大学教務研究委(小出忠孝担当理事、安井利一副委員長)
▽研究活動=「平成20年度 大学教務に関する実態調査」の集計・分析等。
▽研修会=テーマ「学士課程教育の質の充実」(参加:231大学393名)
▽22年度の概要=大学教務運営要項「大学院運営ハンドブック」の改訂他。
▽調整事項=「大学教育力の強化」の課題では、学生生活指導委等との連携を図っていく。
●学生生活指導研究委(高柳元明担当理事、濱田勝宏委員長)
▽研究活動=学生の意識の多様化と実態把握のための調査・研究。
▽研修会=テーマ「人間力再考―メンタルヘルスを中心に」(参加:186大学276名)
▽22年度の概要=研究・研修課題等を検討中。
▽調整事項=学生支援については他の委員会等と連携して研究を進める。
●就職委員会(大橋秀雄担当理事、浦田雄司委員長)
▽研究活動=就職・採用活動の早期化等への対応、厳しい情勢下の就職指導の在り方の調査・研究、「就職指導要領」改訂の検討。
▽研修会=テーマ「雇用環境の変化に対する就職支援とキャリア教育」(参加:207大学271名)
▽22年度の概要=研究・研修課題等を検討中。
▽調整事項=全学的就職支援協力体制とキャリアサポートシステムの構築へ向けた幅広の連携を考える。
●大学経理財務研究委(原田嘉中担当理事、佐川秀夫委員長)
▽研究活動=資産運用等の経理・財務面の諸課題および学校法人会計基準の在り方や財務・経営に関する情報公開等の動向への対応などを協議。
▽研修会=基本・総合・設定課題別の三研修の組合せにより二日間(基本と総合、総合と設定課題別)、三日間(基本と総合と設定課題)に類別して実施。(参加:240大学411名)
▽22年度の概要=財務・経営に関する情報公開及び学校法人会計基準等への対応など。
●大学事務研究委(香川達雄担当理事、丸山徹薫委員長)
▽研究活動=大学の組織マネジメントの研究と私立大学事務運営要項「人事管理ハンドブック(仮称)」の編集協議。
▽研修会=テーマ「大学における組織マネジメント〜戦略的人事管理を中心に〜」(参加:222大学326名)
▽22年度の概要=研究・研修課題等を検討中。
研修会を伴う五つの委員会からの報告の後、私立大学基本問題研究委の黒田壽二担当理事から、テーマごとの小委員会に設置したWGとして実施した「地球温暖化対策」「地域共創」の各協議会、さらに今後実施予定の「私立大学財政基盤の充実」「私立大学経営問題」の協議会について、また、教育学術充実研究委の中原 爽担当理事から、「第一回教育学術充実協議会」(テーマ「学士課程教育の質向上」)、「第二回教育学術充実協議会」〈別掲参照〉(テーマ「大学の質保証の新局面」)についてなどの報告があった。
各委員会からの報告の後の意見交換では「テーマによって教員が参加できるような日程は組めないか」「就職状況が厳しい割に出席率が伸びなかった(就職委)」「中教審の部会等のヒアリングに対応する上で、各委員会の積極的な協力をお願いしたい」など意見が出された。
協議の終了に当たり、小出秀文事務局長は「ご意見や実態等を今後開かれる企画財務委員会に反映させて、取りまとめていきたい」と述べた。