平成21年12月 第2383号(12月2日)
■社会の価値など探求を
ボランティア学習研究フォーラム
11月21日と22日の両日、日本ボランティア学習協会(代表=興梠 寛)は、昭和女子大学および世田谷ボランティアセンターを会場に、「第12回全国ボランティア学習研究フォーラム」を開催した。ボランティア学習は、社会への貢献活動を通して自己の可能性と存在の意味を探り、社会の一員としての責任意識を育み学ぶことの喜びと意味を探求する学び。
フォーラムの一日目は、「新しい学習指導要領が描くボランティア学習の世界」と題して、森嶋昭伸日本体育大学教授が記念講演を行ったほか、「アレックディクソン賞」(ボランティアの父、アレック・ディクソン博士を記念して、同協会が創設した賞)の授賞式、柳 久美子東京都立芦花高等学校校長、開澤真一郎NICE日本国際ワークキャンプセンター代表、佐藤由美子人の泉・オープンスペース“Be!”代表をパネリストに迎え、シンポジウム「生きることの意味と社会の価値を探求するボランティア学習」が行われた。
森嶋氏は、学習指導要領改訂の沿革について述べながら、ボランティア活動の価値や実践を学ぶ時間が、学校教育で十分確保されていないこと等を指摘した。
シンポジウムでは、パネリストがそれぞれの立場から、ボランティア学習について発表した後に、参加者を交え意見が交わされ、「ボランティアは目的ではなく、学びのツール」「地域社会をキャンパスにした学習を」「地域と学校をつなぐ双方向の貢献活動を」など、多くの意見がだされた。
二日目は、「大学教育とコミュニティの融合によるボランティア学習推進の可能性を探る」など、五つのテーマで分科会が行われた。