平成21年12月 第2383号(12月2日)
■私大協会
私大を取り巻く情勢など協議
関西支部秋季総会を開催
日本私立大学協会関西支部(支部長=森田嘉一京都外国語大学理事長・総長)は、11月18日、神戸市内のホテルを会場に、平成21年度秋季総会を開催した。同支部所属の48大学50名の代表者らが出席し、支部役員の補任等について審議した。また、時事通信社の渡邊祐司氏を招聘し、講演が行われた。
はじめに、森田支部長は、挨拶の中で「国会論戦も様々で、私大の厳しさは増している」と述べた。
協議では、新年賀詞交歓会を平成22年1月13日に大阪市内のホテルを会場に行うこと、同協会届出評議委員の変更について確認された。また、支部役員欠員4名に対し次の3名の補任が了承された。▽勝田泰久大阪経済大学理事長、▽山極伸之佛教大学学長、▽中村孝義大阪音楽大学理事長・学長。
報告事項に移り、去る7月1日に開催された「初任者研修会」は、47大学149名の参加のもと、私立大学の事務職員として必要な基礎的知識の修得が図られたこと等が報告された。
続いて、同協会の小出秀文事務局長が、行政刷新会議の事業仕分けの方向性などに触れながら、私大を取り巻く諸情勢について、報告を行った。
その後、渡邊祐司氏(時事通信社解説委員)が、「新政権と政局の行方」と題して講演を行い、具体的な事例などを交えながら、新政権の政治構造や政界の裏話などを語った。
「新政権は、私学振興に対するお金の面での助成については、それぞれの建学の精神に賛同する人達の寄付あるいは授業料で賄うのが基本であるという考え方をベースに、将来的には教育バウチャー制を導入し、学生、保護者に直接支援する考え方を持っている。教育バウチャー制を導入すれば、学生、保護者側に選択の自由が生まれるが、大学はバウチャーを受けるその人達を集めて来なければならない。教育バウチャー制は大学間の競争の激化が生じると思われる」など、多くの示唆に富んだ話に出席者らは聞き入った。
終了後の懇親会は、情報を共有する有意義な機会となった。