平成21年11月 第2382号(11月25日)
■私大協会
文教政策など研究協議
北海道支部が秋季総会を開催
去る11月9日、日本私立大学協会の北海道支部(支部長=森本正夫北海学園理事長)は、札幌市内のホテルを会場に、平成21年度秋季総会を開催した。同支部21大学から36名が参集し、今年度事業の中間報告が行われたほか、大学入学者選抜問題や文教政策などについて研究協議が行われた。
はじめに、森本支部長は、挨拶の中で、「大学を取り巻く環境は、年々厳しさを増しており、予測できない状況にあるが、私立大学は、正確な情報の収集に努めつつ、大学の使命達成を期したい」と述べた。
議事では、今年度事業の中間報告が行われた。また、平成22年度国費予算並びに北海道費予算について、「平成22年度北海道予算に対する要望書」を基に、@私立大学・短期大学の教職員に対する長期給付事業掛金の道費補助金復活、A私立大学・私立短期大学における外国人留学生の拡充について要望していくことが、確認された。
続いて、同協会の小出秀文事務局長が、文科省の平成22年度予算概算要求や行政刷新会議の事業仕分けの方向性などに触れながら、私大を取り巻く諸情勢について、講演を行った。
休憩の後、研究協議に移り、@中長期的な大学教育の在り方(質保証、規模経営、情報公開)、A今後の大学におけるキャリア教育・職業教育の在り方、B大学入学者選抜問題(高大接続、新型インフルエンザ対応方針)、C教員免許更新制等の今後の在り方、D民主党マニフェストによる文教政策(子ども手当て、高校無償化の創設、大学生の奨学金拡充)について、小出事務局長の解説のもと討議が行われた。
「大学間格差の是正のためにも予算の配分方法の改革が望まれる」、「大学の規模を考慮した教員基準関連の設置基準改正が必要」といった意見や、教育財政支出に係わる民主党マニフェストの実現の可能性、日本国教育基本法案に対する意見などが出された。
終了後には、懇親会が催され、情報を共有し一致結束を確認する有意義な懇親の席となった。