平成21年10月 第2376号(10月14日)
■ふりかえりと感染症対策
「海外体験学習」研究会
去る9月19日、大学教育における「海外体験学習」研究会は、東洋大学において、2009年度の研究大会を開催した。
同研究会は、大学教育における海外体験学習の経験を相互に交換し、より高度な教育内容そしてプログラム展開を目指して、2004年に設立。教職員のチームワーク、プログラムの危機管理などをテーマに研究を重ねてきた。このたびのテーマは、Reflections(ふりかえり)と感染症対策。約60名が参集し、経験交流などを行った。
はじめに、大阪大学の和栗百恵氏が、「体験」を「学習」につなげる「ふりかえり」とは? と、問題提起をしたのちに、@国際基督教大学の本郷好和氏と村上むつ子氏、A桃山学院大学の伊藤高章氏、B和光大学のロバート・リケット氏、C恵泉女学園大学の齋藤百合子氏が、それぞれ事例を報告。ジャーナルや体験の共有(ワークショップ等)をリフレクションの軸に、体系的なリフレクションにより効果的な学びをめざしている国際基督教大学などの「学生のふりかえり」のほか、大学としての「プログラムのふりかえり」について報告された。
また、一般事例報告として、二つの事例が報告された。その中で、東洋大学の子島 進氏は、報告書作成からふりかえりまでのコンパクトなスケジュールを確立することなど、今後の展望について述べた。
その後行われたパネル討論「感染症対策」では、カウンターパートとの関係や旅日程変更により発生する経費負担に対するポリシーを明確にしていくことなどの課題や教訓について二つの大学から報告があったのち、本田 徹氏(国際保健協力市民の会代表)が感染症の動向等を述べた。