Home日本私立大学協会私学高等教育研究所教育学術新聞加盟大学専用サイト
教育学術オンライン

平成21年10月 第2376号(10月14日)

文科省
  新型インフルの対応方針
  大学入学者選抜に向け

 文部科学省では、新型インフルエンザの感染が急激に拡大した場合等に備え、大学入試の実施に係る専門的な調査審議を行うために、「大学入学者選抜方法の改善に関する協議」の下に「新型インフルエンザに対応した大学入試ワーキンググループ」を設置し、検討を行ってきた。この度、同ワーキンググループ及び同協議での検討結果(参考)を踏まえ、文部科学省として「平成22年度大学入学者選抜に係る新型インフルエンザ対応方針」を決定した。

 一、大学入試センター試験について
 (1)大学入試センター試験本試験の実施時期=当初の予定通りの日程(平成22年1月16日、17日)で本試験を実施する。
 (2)大学入試センター試験追試験の実施時期等=治療や万全な試験実施の準備に要する日数等を考慮し、当初本試験の一週間後に実施を予定していた追試験を二週間後(平成22年1月30日、31日)に実施する。
 二、各大学の個別学力検査について
 (1)各大学の個別学力検査の追試験等の実施=@各大学においては、新型インフルエンザに感染し、又はその疑いのある者に対する受験の機会を最大限確保するための方策を講じることが望ましい。A追試験等を実施するに当たっては、別途試験問題の作成や試験会場の確保のほか、予備の監督者や試験場本部関係者等の確保等のバックアップ体制の整備を行うこと。B追試験等の実施により定員を大幅に上回る入学者が生じないよう、各大学においては、欠席者数をあらかじめ把握し、その数が相当数に上った場合には、合否判定の際に募集人員の一定数を留保するなど、適正な定員管理に努めること。C試験期日については「平成22年度大学入学者選抜実施要項」において、平成22年4月15日までとしているが、本試験の延期や追試験等の実施による別途の受験機会を確保する場合であっても、入学後の教育への影響を考慮し、当該期日までに実施すること。
 (2)関係機関との連携・協力体制の構築=各大学は、日頃より新型インフルエンザに係る情報収集に努めるとともに、各都道府県保健部局や域内の高等学校、近隣の医療機関、交通機関、宿泊施設等との連携・協力体制を構築し、周到な準備を図ること。
 三、受験会場の衛生管理体制等の構築について
 大学入試センター及び各大学は、受験会場において当日新型インフルエンザに感染している疑いのある者への対応と、他の受験生への感染拡大を防止するための措置を最大限講じること(マスク、速乾性アルコール製剤等の準備や、発熱・咳等の症状のある者を対象とした別室受験など)。
 四、受験生等への情報提供について
 追試験等の実施方法や日時、留意事項等については、遅くとも受験票等の送付と併せて行うこと。新型インフルエンザに係る対応について確実に受験生に伝わるよう、郵送による周知のほか、各大学においては、例えば、専用電話を開設したり、ホームページを活用するなど、周知の方法を工夫すること。

Page Top