平成21年9月 第2373号(9月9日)
■税制改正
寄附税制拡充・教育費負担の軽減
22年度 文科省の要望事項
文部科学省が平成22年度の予算概算要求とともに財務省に提出した税制改正要望案のうち、私立学校関係の事項は次のとおり。
一、教育、文化、スポーツ、科学技術等の振興に係る寄附税制の拡充
(1)寄附文化醸成に向けた寄附税制の拡充〈新規〉【所得税等】=我が国の寄附文化の醸成に向け、@寄附金控除の適用下限額を2000円に引き下げることにより、少額寄附者の裾野の拡大を図る。A生命保険料控除等と同様に、寄附者控除を年末調整の対象とし、手続きの簡素化を図る。(なお、年末調整対象の主な所得控除は、社会保険料、生命保険料、地震保険料、住宅借入金等特別控除などがある)
二、教育費負担の軽減
(1)家庭の教育費負担の軽減〈新規〉【所得税、住民税】=扶養控除の見直しが行われる際には、現行の扶養控除や特定扶養控除(参考:現行の扶養控除の控除額は所得税38万円・住民税33万円、特定扶養控除(対象者:16歳〜22歳)の控除額は所得税63万円、住民税45万円である)
(2)給付制奨学金事業を行う民間団体への支援〈新規〉【所得税】=学生・生徒に対し、給付制奨学金事業を行う特定公益増進法人に対する個人の寄附金について、政党等寄附金特別控除制度と同様に、新たに寄附金額の30%を税額控除する制度を創設し、従前の寄附金控除(所得控除)の適用を受けるか又は税額控除の適用を受けるか、寄附者がいずれか有利な方式を選択できるようにする。