Home日本私立大学協会私学高等教育研究所教育学術新聞加盟大学専用サイト
教育学術オンライン

平成21年9月 第2372号(9月2日)

文科省
  高校奨学金に455億円
  初中局・生涯学習政策局の概算要求

文部科学省は、平成22年度政府予算の概算要求を財務省に提出した。初等中等教育局は、経済的理由により修学困難な生徒について、緊急的な支援を行う高校奨学金事業等に455億円を新たに計上した。同局および生涯学習政策局の概要は次の通り。(カッコ内は前年度予算額よりの増分)

初等中等教育局

 一、保護者の教育費負担の軽減=729億9309万円(519億1909万円):@幼稚園就園奨励費補助=255億3100万円、A高校奨学金事業等の充実・改善(新規)=455億1909万円、B離島・へき地からの高等学校進学者に対する支援(新規)=7億円、C私立高校等における授業料免除補助の充実等=12億4300万円〔高等教育局に計上〕。
 二、新学習指導要領の円滑な実施
 (1)授業時数増等への対応=148億7892万円(73億8106万円):@退職教員等外部人材活用事業―サポート先生の配置―=136億1841万円、A学力向上支援事業=1億1626万円、B新学習指導要領移行措置に対応する教材の作成・配布事業=6億6238万円、C新学習指導要領の周知=3億3194万円、D環境教育推進グリーンプラン=8549万円、E学校教育における消費者教育の推進(新規)=6445万円。
 (2)道徳教育の総合的推進=18億2896万円(4億9314万円)
 (3)理数教育の充実=27億6527万円(7億6527万円):@理科教育設備整備費等補助=25億円、A理科教育指導法の開発(新規)=2億6527万円〔一部再掲〕。
 (4)外国語教育の充実=13億9853万円(4億9844万円)
 (5)全国的な学力調査の実施=58億3259万円(5228万円):@全国学力・学習状況調査の実施=57億3209万円〔一部国立教育政策研究所に計上〕。A学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究=5189万円、B学力調査活用アクションプラン推進事業=4861万円。
 三、豊かな心と健やかな体の育成
 (1)体験活動・読書活動等の推進=16億6270万(1億9184万円):@体験活動推進事業14億3708万円〔一部はスポーツ・青少年局に計上〕、A学校図書館の活性化推進総合事業=1億7113万円、B「子ども読書の街」づくり推進事業=5449万円〔スポーツ・青少年局に計上〕。
 (2)いじめ、暴力行為、不登校等に対する取組の推進=12億4383万円(1億7039万円):@いじめ対策緊急支援総合事業=9889万円、A学校ネットパトロールに関する調査研究(新規)=1730万円、B生徒指導総合推進事業=1億6238万円、C問題を抱える子ども等の支援事業=9億5806万円、D児童生徒の自殺予防に向けた取組に関する調査研究=719万円。
 (3)幼児教育の推進=281億6625万円(65億5476万円):@幼稚園就園奨励費補助=255億3100万円、A幼児教育の改善・充実調査研究=8600万円、B私立幼稚園施設整備費補助=24億6000万円、C幼稚園教育理解推進事業=3441万円、D幼稚園における第三者評価ガイドライン作成に関する調査研究(新規)=5485万円。
 四、教員が子ども一人一人に向き合う環境づくり
 (1)学校のマンパワーの充実=1兆6633億3470万円(63億2524万円):@義務教育費国庫負担金=1兆6465億3200万円、A退職教員等外部人材活用事業=136億1841万円〔再掲〕、B理科支援員等配置事業=24億5000万円〔科学技術・学術政策局に計上〕、C帰国・外国人児童生徒受入促進事業=1億9600万円(一部再掲)、D教育情報化総合支援モデル事業=5248万円〔生涯学習政策局に計上〕、E地域スポーツ人材の活用実践支援事業=4億8581万円〔スポーツ・青少年局に計上〕。
 (2)教員免許更新制の円滑な実施=12億6840万円(2億4624万円):@免許状更新講習開設事業費等補助=12億4891万円、A教員免許更新制理解推進事業=1949万円。
 (3)特別支援教育の推進=11億4615万円(4億962万円):@発達障害等支援・特別支援教育総合推進事業=6億508万円、A特別支援学校等と産業界が連携した実践的職業教育推進事業(新規)=1億693万円、B新学習指導要領に対応した交流及び共同学習実践支援事業(新規)=5156万円、C高等学校における発達障害支援モデル事業=8258万円、D教科用特定図書等普及推進事業=3億円。
 (4)外国人児童生徒教育の充実=4億253万円(1億188万円):@帰国・外国人児童生徒受入促進事業=3億8291万円、A外国人児童生徒の総合的な学習支援事業(新規)=1962万円。
 (5)学校運営支援の推進及び学校の適正配置への支援=7億7738万円(2億9308万円):@今後の学校運営に資する取組の推進(新規)=3億1527万円、A学校評価システムの構築=4億5164万円、B小・中学校の設置・運営に関する調査研究=1047万円。
 (6)コミュニティ・スクール(学校運営協議会制度)の推進=1億5877万円(2089万円)
 五、キャリア教育・職業教育の推進=10億134万円(5億484万円):@発達段階に応じたキャリア教育支援事業=5464万円、A高等学校におけるキャリア教育の推進(新規)=3億2193万円、B中学校におけるキャリア教育の指導内容の充実(新規)=2881万円、C専門的な職業系人材の育成推進事業=4億4614万円、D職業教育の高度化プロジェクト(新規)=1億4982万円。
 六、義務教育教科書の無償給与=402億5600万円(8億2700万円)

生涯学習政策局

 一、学校・家庭・地域の連携協力の推進=203億円700万円(8億7300万円):@学校・家庭・地域の連携協力推進事業=148億2300万円、A地域協働による家庭教育支援活性化促進事業(新規)=4億7500万円、B消費者教育推進事業(新規)=6800万円、C優れた社会教育重点推進プラン等=49億4100万円。
 二、キャリア教育・職業教育の推進=20億4700万円(7億4700万円):@地域におけるキャリア教育・職業教育推進事業(新規)=1億8600万円、A放課後キャリア教育実践事業(新規)=4億9600万円、B専修学校教育創造開発プラン(新規)=10億2200万円、C専修学校における中学・高校等との連携教育推進プラン等=3億4200万円。 
 三、学校等におけるICT環境の整備・充実=142億3900万円(135億1500万円):@小中高等学校等における電子黒板等の整備事業(新規)=121億9900万円、A学校等におけるICT活用事業の推進=16億5800万円、B電子黒板を活用した教育に関する調査研究等=3億8200万円。
 四、教育改革の推進=4億8000万円(7800万円):@中教審等=8600万円、A基幹統計調査等=3億9500万円。
 五、生涯学習政策局所轄・所管機関=198億3100万円(27億4500万円):@国立教育政策研究所=42億8200万円、A放送大学学園=103億700万円、C(独)国立科学博物館=45億5900万円、D(独)国立女性教育会館=6億2100万円。

Page Top