平成21年8月 第2370号(8月19日)
■評価機構
評価充実協議会開く
木村 孟氏・馬越 徹氏が講演
(財)日本高等教育評価機構(佐藤登志郎理事長)は、去る7月27日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、会員大学の理事長・学長等約200名が参加して平成21年度「評価充実協議会」を開催し、同機構の現状及び今後の課題等を報告・説明するとともに、認証評価に関する大学相互の共通認識を深め、認証評価の充実向上を目指して講演等を行った。
報告では、伊藤敏弘評価事業部長が主な認証評価活動として、平成20年度の58大学の認証評価結果、同21年度の71大学の認証評価の流れ、さらに同22年度予定の92大学(意向調査段階)に係る状況のほか、同22年度からの短期大学や専門職大学院大学の認証評価等について報告した。同23年度からの第二サイクルへ向けては、中教審大学分科会の質保証システム部会での公的質保証システムの在り方審議等を視野に、今後、評価システムの改善等を検討していくと述べた。
そのほか、次の二つの講演が行われた。
ク「大学評価のこれまでとこれから」/木村 孟氏(前 大学評価・学位授与機構長、文科省顧問)
ケ「挑戦するアジアの大学―世界水準と質保証を求めて」/馬越 徹氏(桜美林大学大学院教授)
木村氏は、大学評価の国内外のこれまでの流れを整理した上で、今日求められるのは「我が国の大学の国際通用性を諸外国に認識してもらうための評価」であると語った。
また、馬越氏は、マレーシア、中国、韓国などアジア諸国の質保証の取組みを概観し、特に、2009年度から韓国で導入された政府主導の新評価システム(本紙7月22日付号「アルカディア学報」参照)の動向を強調した。