平成21年7月 第2367号(7月15日)
■予算要望の基本的スタンスなど協議
私大協会 第450回常務理事会
日本私立大学協会(大沼淳会長)は、去る7月10日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷において、第450回常務理事会を開催し、骨太の方針2009、概算要求基準などに係る今後の対応について、公財政支出の在り方も含めて協議した。始めに、小出秀文事務局長が現状と同協会の基本的な考え方を説明した。
私学助成については、対前年度予算比「▲1%」とされているが、より基盤的な形での私学が活用できる事業について、文科省の担当課等に意見具申していきたいなどと語った。
次に、私学の予算要望案を説明。特に、国民の経済的負担軽減のための公財政支出の充実、高等教育に対する公的投資の国際水準(GDP比1%)への拡充、国立大学との公財政支出格差の是正などを挙げた。
理事からは「地方小規模大学は非常に厳しい状況にある。地域振興等の効果的な事業をぜひ考えてほしい」「授業料減免は、私学への基盤助成が充実されないとできないのではないか」などの意見が出された。
引き続き、中央教育審議会キャリア教育・職業教育特別部会の「今後の学校におけるキャリア教育・職業教育の在り方について」(審議経過報告)への対応等については、職業実践的な教育に対応できる「新たな高等教育の枠組み」の是非をめぐる論点で、制度上の方向として、@現在の大学制度の枠組みの中で整備するのか、A大学・短期大学とは別の学校種として整備するのかがある。
@、Aいずれの場合でもいくつかの問題点が横たわっており、今後の審議動向を注視していく必要がありそうだ。