平成21年6月 第2362号(6月10日)
■経済的理由で中退15.6%
大学等への文科省調査
経済・雇用情勢の悪化を踏まえ文科省は、学生の授業料滞納や中途退学、休学等の状況等を把握するため、国公私立大学、公私立短期大学、高等専門学校の状況等について調査、1148校の回答をまとめた。
平成21年3月20日時点における授業料滞納者数は、全学生256万7374人(中途退学者、休学者を除く)のうち、0.6%にあたる1万4662人。前年度に比べ、0.2%増加。設置者別でみると、国立大=54万7465人のうち2742人(0.5%)、公立大=9万9078人のうち421人(0.4%)、私立大=172万3075人のうち1万659人(0.6%)等となっている。
中途退学者数は、全体で4万9394人。うち経済的理由によるものは、7715人(15.6%)で、前年度に比べ、1.6%増加。設置者別でみると、国立大=624人(8.9%)、公立大=143人(10.2)、私立大=6944人(17.5%)等となっている。
なお、休学者総数(4万7713人)のうち、経済的理由による休学者の割合は、14.7%(7034人)で、前年度に比べ0.7%減少している。
学生からの相談状況については、約71.9%の大学等が、前年度に比べ経済的支援に関する学生からの相談件数が増加していると回答。相談内容としては、@各種奨学金制度についての申請や相談、A授業料の延納(分割納入含む)、B経済的理由による中途退学や休学の相談の順に多い。
また、63.2%の大学等が何らかの経済的支援措置を実施。16.6%の大学等が検討中と回答していることが分かった。