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平成21年6月 第2361号(6月3日)

5拠点に70億円の交付
  フォローアップ実施文科省のWPIプロ

 文部科学省はこのほど、「世界トップレベル研究拠点(WPI)プログラム」について、平成20年度のフォローアップの結果をまとめるとともに、21年度の補助金交付を決定した。
 平成19年度から開始した同プログラムは、世界トップレベルの研究拠点形成を目指す構想に対して集中的な支援を行う。システム改革の導入等の自主的な取組を促すことにより、世界から第一線の研究者が集まる、優れた研究環境と高い研究水準を誇る「目に見える拠点」の形成を目指す。
 同プログラムは、1拠点あたり年間5〜20億円程度の支援を10年間(特に優れた拠点は更に5年間延長を認める)行う。
 支援期間開始後も「世界トップレベル研究拠点プログラム委員会」が実施状況の確認を行うとしており、次の5拠点の2回目のフォローアップを実施した。
 ▽東北大学:原子分子材料科学高等研究機構(AIMR)、▽東京大学:数物連携宇宙研究機構(IPMU)、▽京都大学:物質―細胞統合システム拠点(iCeMS)、▽大阪大学:免疫学フロンティア研究センター(IFReC)、▽物質・材料研究機構:国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)
 平成20年度フォローアップ委員会は3月に開かれ、提出された拠点構想進捗状況報告書と事前に実施した現地視察の結果を基に、プログラム委員会がホスト機関長及び拠点長に対してヒアリングを実施した。
 その結果、各拠点ともに研究において紛れもなく最高レベルにあり、将来において世界トップレベルの研究拠点となる潜在力は高い。ほとんどの拠点はこの1年半、「目に見える拠点」を形成するために一貫した努力を払っている。
 同プログラムの目的に適うためには、全体的な戦略、融合研究、国際化、海外サテライトに関する戦略、さらに拠点長の指導力などにおいて、一層の改善が必要。特に、IPMUとMANAは同プログラムの目標に向けて着実に進んでおり、WPI拠点の模範として見ることができる。
 これにより、平成21年度は1年を通じた活動を支えるため、総額70億円(前年度と同額)の交付を決定した。

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