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平成21年5月 第2359号(5月20日)

科研費さらに使いやすく
  第3回学術基本問題委
  科技・学術審

 去る4月23日、ルポール麹町(東京・麹町)にて、科学技術・学術審議会学術分科会学術の基本問題に関する特別委員会(第三回)が開催された。
 学術の基本問題、主に大学等の研究者を支える研究費の在り方について、議事がすすめられた。中でも科学研究費補助金は、使いやすくなってきてはいるが、見直すべき項目はまだ多いという意見が多数。文科省としての科研費の位置づけや、制度自体の見直しについても検討すべきとの意見も上がった。
 平成21年度の科研費予算規模は1970億円で、政府の競争的資金の約40%を占める。現在、審査に延べ6,000人がピア・レビューを実施。平成20年度は、新規応募約10.4万件で、採択は約2.4万件(採択率約23%)となっている。私大では、経常費補助金の補助割合が低下する中、科研費における間接経費がそれを補う認識が定着している。
 科研費のより使いやすいかたちを目指して検討課題が挙げられた。教育、先端技術、施設・設備にそれぞれ充てるもの等を分けて変えるべき。あるいは分野別に議論を深めて、研究費目を設定し直すことも必要ではないか。また、学術図書の出版助成についても重要性が指摘された。
 今後、既出の意見をとりまとめ、次期科学技術振興計画策定に向けて論点が整理される。

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