平成21年5月 第2359号(5月20日)
■広島工業大が新校舎披露式典
三宅の森 Nexus21
教材としても利用可能
広島工業大学は4月25日、大学関係者、地域の企業など約350名の出席を得て、新校舎「三宅の森Nexus21」の完成披露式典を開催した。竣工式の様子は本紙1月28日付号(2346号)2面で掲載。
式典における挨拶のなかで、(学)鶴学園の鶴 衛理事長は、「私学教育を取り巻く環境が依然厳しい中、本学に求められているのは、建学の精神及び教育方針に則った教育の具現化とそれに基づいたオリジナルの新しい教育を創ることです。これを実現するための器として、学園創立50周年を機に新校舎を建設しました」と新校舎を建設するに至った理念について述べた。
続いて担当者より施設の概要説明が行われ、地上10階建ての新校舎は、講義室のほかに大ホールや食堂、学生が主体的に自由に使えるラーニングコモンズを設置、併せて、学生サービス部門を集約し利用環境の向上を図ったこと、また、雨水・井戸水の利用、天然ガスによる自家発電システムの導入、制振ダンパーの設置等、環境や耐震にも配慮していることが挙げられていた。特徴的なのは、制振ダンパーを廊下に見える形で設置したり、床制振装置のある天井をスケルトン構造にする等、建物自体を生きた教材として活用できる点である。
その後、特別講演として、今年1月、小型人工衛星「まいど1号」の打ち上げを成功に導いた株式会社アオキ代表取締役の青木豊彦氏を講師に迎え、「東大阪から宇宙へ〜人工衛星にかける夢、夢を打ち上げるんやない。夢で打ち上げるんや!〜」が開催された。同氏はものづくりへの想いと世界に貢献できる地域産業について熱く語り、同大にエールを送った。最後に、茂里一紘学長が謝辞を述べ式典は閉会した。