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平成21年5月 第2358号(5月13日)

第594回理事会を開催
  私大協会 事業計画、研修会・協議会など実施要領決まる

 日本私立大学協会(大沼 淳会長)は、去る4月24日、東京・市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で第594回理事会を開催し、平成21年度事業計画の実施要領等を協議するとともに、平成22年度私立大学関係政府予算要望の基本方針並びに私立学校関係税制改正の推進対策、さらに、中央教育審議会の審議動向と大学改革問題等への対応などについての協議を行った。
 なお、予算に関連して、政府が4月27日にも国会に提出する「経済危機対策」による平成21年度の私学関係補正予算案等について、文部科学省高等教育局の村田善則私学行政課長と日比謙一郎私学助成課専門官が招かれて説明した。

 協議に先立ち、新たに理事に就任して出席の日本体育大学の塔尾武夫理事長、奈良大学の市川良哉理事長が紹介された。
 ●事業計画の実施要領
 引き続き、去る3月の総会で決定した平成21年度事業計画の実施要領の協議に入り、小出秀文事務局長が、具体的な専門委員会活動等について、各種研修会及び協議会を中心に次の九項目を提案説明した。
 一、新たな私学振興基盤の確立/(1)私立大学基本問題研究委員会(黒田壽二担当理事)=▽地球温暖化対策に関する研究協議会(6月17日)、▽“地域共創”に関する研究協議会(9月14日)、▽私立大学財政基盤の充実に関する研究協議会(22年1月26日)、▽私立大学経営問題協議会(調整中)など。
 (2)大学経営相談委員会(廣川利男・中村量一担当理事)。
 二、教育・研究の充実と活性化/(1)教育学術充実研究委員会(中原 爽・福井直敬担当理事)=教育学術充実協議会(第一回:7月13日、第二回:12月2日)など。
 (2)大学教務研究委員会(小出忠孝担当理事)=大学教務部課長相当者研修会の実施(10月13〜15日)。
 (3)大学情報図書館研究委員会(石田恒夫担当理事)=図書館のIT対応方策、大学教育と図書館の連携。
 (4)学生生活指導研究委員会(高柳元明担当理事)=学生生活指導主務者研修会の実施(7月15〜17日)。
 (5)就職委員会(大橋秀雄担当理事)=就職部課長相当者研修会の実施(11月11〜13日)など。
 三、国際交流・協力の推進/(1)国際交流委員会(森田嘉一担当理事)=留学生担当者協議会の実施(9月28日)など。
 (2)内蒙古・新疆学術交流委員会(森本正夫担当理事)=中国内蒙古・新疆ウイグル自治区政府派遣研究員の受入れ及び定期協議など。
 四、大学財政基盤の充実と強化/大学経理財務研究委員会(原田嘉中担当理事)=大学経理部課長相当者研修会の実施(10月7〜9日)など。
 五、管理・運営の充実と強化/大学事務研究委員会(香川達雄担当理事)=事務局長相当者研修会の実施(9月30〜10月2日)など。
 六、広報事業活動の推進/機関紙「教育学術新聞」(週刊)の発行、協会ホームページの充実・活用など。
 七、協会事業の企画・立案・調整/(1)企画財務委員会(廣川利男担当理事)=各専門委員会等の合同研究会の実施など。
 (2)私学高等教育研究所運営委員会(中原 爽担当理事)=同研究所の在り方及び運営に係る事項の検討。
 (3)定款等検討委員会(森本正夫担当理事)。
 八、対外対処事業/役員会対処事項=会長・副会長会、常務理事会、理事会の実施などのほか、日本私立大学団体連合会、全私学連合や関係諸団体との協議。
 九、その他の事業
 これらの実施要領案は、協議のうえ、提案どおり承認された。
 ●予算・税制改正要望
 次に、平成22年度私立大学関係政府予算要求の基本方針については、目下調査・研究中の私大団体連の要望の大枠を小出事務局長が説明した。
 要望の観点案は、教育振興基本計画における高等教育政策の強力な推進、経済的困難者への対応、私学振興助成法の制定趣旨に係る検討事項、研究基盤の強化、環境対策などの関連事項について、今後さらに検討し具体的要望として取りまとめていくことが了承された。また、税制改正に関する要望事項では、寄附税制の改正、保護者の教育費負担の軽減、寄附金に係る相続税の創設及び税額控除の研究など。
 これらの平成22年度の要望内容にも関連する21年度の経済対策案(補正予算案)のうち、私学関係について文科省の村田私学行政課長と日比私学助成課専門官が詳細に説明した。
 ■高校授業料減免等486億円(3か年分)
 ■私立大学等への緊急融資等111億円=▽授業料減免などの学生への経済支援を行う私立大学、緊急融資を必要とする小規模学校法人に対し、私学事業団の無利子融資を創設。【融資規模は110億円】。▽大学附属病院の施設整備への融資に対する利子助成制度の創設(財投追加200億円)【融資規模は3年間で約1000億円】。
 ■私立学校施設の耐震化102億円。
 ■私立大学等の教育研究環境の整備・充実100億円など。
 ●中教審の審議動向
 次に、中教審の審議動向については、まず、村田私学行政課長が資料等に基づいて詳細に説明した。一方、大学分科会の質保証システム部会の部会長でもある黒田壽二副会長が、各部会等の審議概要を説明した。
 報告事項に移り、平成23年度大学入学者選抜実施要領の変更予定について報告があった。そのほか、佛教大学からの評議員の登録変えに伴い、前学長の福髑P氏から新学長の山極伸之氏に交代したことの報告があった。

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