平成21年4月 第2356号(4月15日)
■1.62倍と7年ぶりダウン
リクルートの調べ 来春卒の大卒求人倍率
(株)リクルートの人と組織に関する研究機関・ワークス研究所はこのほど、2010年3月卒業予定者の大卒求人倍率に関する調査結果をまとめた。
それによると、来春2010年3月卒業予定の大学生・大学院生を対象とする大卒求人倍率は、1.62倍となった。7年ぶりに前年調査を下回った。
厳しい経済環境ではあるが、今年の求人倍率は、1996年3月卒(1.08倍)や、2000年3月卒(0.99倍)の就職難とされている時期ほどには、落ち込まない見通しとなった。
昨年との比較では、全国の民間企業の求人総数は、昨年の94.8万人から72.5万人への23.5%のマイナスとなった。
一方、学生の民間企業就職希望者数は、昨年の44.3万人から44.7万人への0.9%のプラスとなった。この結果、大卒求人倍率は1.62倍となり、昨年の2.14倍より0.52ポイント低下した。
大企業の求人倍率は0.22ポイント低い0.55倍で、中小企業(1000人未満)の求人倍率は0.63ポイント低い3.63倍だった。
業種別にみると、金融業が0.14ポイント低い0.21倍と、業種別の集計を始めた1996年以降で最低だった。製造業は0.67ポイント低い1.97倍、流通業は2.49ポイント低い4.66倍、サービス・情報業は0.08ポイント低い0.67倍。
調査対象は、従業員規模5人以上の全国の民間企業7180社。調査期間は、2009年2月9日から3月12日まで。回収率は60.3%。