平成21年4月 第2356号(4月15日)
■情報リテラシー教育実施は93.5%
文科省が学術情報基盤実態調査
文部科学省は、このたび、平成19年度「学術情報基盤実態調査」の結果をとりまとめた。同調査は、昭和41年度から実施した大学図書館実態調査に、コンピュータ導入等の実態調査を加えたもの。詳細は次の通り。
調査対象は、全国公私立大学で、調査基準日は平成19年5月だった。
まず、大学総経費に占める図書館資料費の割合については、国公私立大全体でほぼ横ばいで、図書館運営費の割合は減少した。
電子図書館的機能の整備状況について、図書館ホームページを通じた全文閲覧、資料検索及び依頼申込等の各種サービスの提供は90.0%の実施率だった。電子ジャーナルの総所蔵種類数は、対前年度25.5%増だった。時間外、土曜、休日の開館は実施率が増加した。
図書館の管理運営等に関する大学の課題認識について、経費面で「外国雑誌・電子ジャーナルに係わる経費の確保」及び「図書購入に係わる経費の確保」を75.3%の大学が課題と認識していた。
次に、情報戦略の策定状況について63.5%の大学が策定していた。セキュリティ対策は、全学的な学内認証基盤は63.3%の大学が導入。コンピュータ及びネットワークの整備状況は、学内LAN(学内ネットワーク)74.5%の大学が通信速度1Gbps以上の回線を整備。無線LANは65.3%が整備。「学生が研究等のために利用するパソコンは大学が整備する」と考える大学は58.2%であった。情報リテラシー教育は93.6%の大学が実施していた。
また、組織・人員面では、「技術職員不足の解消」を39.2%の大学が課題として認識していた。経費面、「システムの管理運営に係る経費の確保」を35.2%の大学が課題と認識していた。