平成21年4月 第2354号(4月1日)
■プロジェクトで学ぶ PBLフェスタ2009
日本PBL研究所(理事長:上杉賢士千葉大学大学院教授)は、去る3月21日、東京都文京区の京北学園白山高等学校において、PBLフェスタ2009を開催した。
PBLは、プロジェクト・ベース・ラーニング(Project Based Learning)の略であり、「目的・計画・実行・判断」の四段階を踏んで学んでいく教育法。「学習者が問題を発見し、解決の見通しをつけて、実行をし、何らかの形で結論を得る」学びのスタイルの総称である。プロジェクト学習、課題解決学習等とも呼ばれ、アメリカのミネソタ・ニューカントリースクールに実績がある。
日本PBL研究所は、PBLの日本への紹介・普及を通して、子どもたちに学ぶ楽しさを伝え、「学びから始まる」教育改革を担うことを目指し、平成19年に設立された。
このたびの企画は、発表者の中からグランプリを決定するが、各プロジェクトはそれぞれの文脈で意味があるので、序列は重要ではないとの認識から「フェスタ」という名称となった。
上杉理事長は、挨拶の中で、「交流を通してPBLの様々な実践や学びを共有し、将来的な可能性について語り合いたい」と意気込みを語った。
参加者の相互評価により、グランプリは、市川市立妙典小学校五年の「ポコポコッ子」チームが獲得。米作りを通して、命の大切さを学ぶと共に、日本の良さを調べたり、学校内で残飯を減らすキャンペーンを実施した。最後に、体験を通して、「七つの力」が身についたことなどを発表した。
そのほか、行政等の子育て支援の現状を調べたプロジェクトや少年法、戦争犯罪等をテーマとしたプロジェクトもあった。
PBLは大学教育でも注目されており、現代GP・特色GPでもその取組が採択されている。