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教育学術オンライン

平成21年2月 第2347号(2月4日)

いま熱い!オントロジーとeポートフォリオ

 教育システム情報学会は、一月二十三日、東京のキャンパスイノベーションセンターにおいて、産学連携シンポジウム「いま熱いオントロジーとeポートフォリオ」を開催した。
 同学会の産学連携・人材育成委員会が企画。「産学連携というが、お互い相手の役に立っているのか」との声に応えるために開かれた。なお、大阪会場とテレビ中継された。
 はじめに、「インストラクショナル・デザイン」に関する様々な理論や用語を簡単に利用するために、「オントロジー」を駆使したコンピュータソフトの開発について、大阪大学の林雄介氏が発表した。オントロジーとは、共通概念を体系化した辞書のようなもの。概念体系を地図のように示し、学習・教授理論の概念間の関係や階層などが直感的に認識できるように工夫されている。今後は実践事例の蓄積等へも拡張していきたいとした。
 次に、熊本大学の中野裕司氏が、大学院のeポートフォリオについて解説した。eポートフォリオは、学修成果物を電子的に蓄積・管理し、就職活動時の自己PRや個別学習指導に利活用ができるもの。大学院教育GP採択を機に、eポートフォリオシステムを高度化したこと等を紹介した。
 最後に、日本女子大学の小川賀代氏が、卒業生の情報をキャリア教育に活用した「ロールモデル型eポートフォリオ」を紹介した。求人・職業情報と卒業生の成績・業績・取得資格等を関連付け、学生が参照できるシステムを構築。ロールモデルとの比較により学生は取得すべき科目等が分かる。更に、このシステムを女性研究者のキャリアパス支援にも応用しているという。
 その後、懇親会が開かれ、終了した。

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