平成20年12月 第2342号(12月17日)
■予算等の要望実現期す 私立大学振興懇談会
日本私立大学団体連合会(安西祐一郎会長)は、去る十二月五日、東京・千代田区のグランドプリンスホテル赤坂で私立大学振興懇談会を開き、安西会長のほか、白井克彦副会長、廣川利男副会長、八田英二副会長、黒田壽二代議員、中原爽代議員、福井直敬会計監事等役員が、自民党の渡海紀三朗文教制度調査会長、下村博文同代理、水落敏栄文部科学部会長代理に、平成二十一年度私立大学関係予算並びに私立学校関係税制改正の要望実現に向けた理解を求めるとともに、今後の対策活動の進め方について懇談を深めた。
経常費補助金について渡海氏は「景気浮揚の観点から社会保障費や経済的効果のある項目については、特別枠を設けるとの動きもある。今年度の予算額を下回らないようにしたい」と述べ、この度の“特別枠”というような話が出た時に、「日頃から声を大にしておくことが効いてくる」などと語った。また下村氏は「教育は将来に向けての経済対策につながるものだ」などと語り、さらに「戦略的大学連携支援プログラム(地域コンソーシアムGP)や「留学生三〇万人計画」などについても筋のいい、経済対策にもなるもので、特別枠で要望できるのではないか」などとの考えを示した。
また、“無駄遣い撲滅プロジェクトチーム”(河野太郎主査)が廃止の方向で検討と主張していたグローバルCOEプログラム等も、文科省がきちんとデータを示すことが大事であると述べるなど、今後の対策活動へのアドバイスがあった。
税制改正については、去る二日の自民党税制調査会小委員会で「家庭の教育費負担の軽減(特定扶養控除制度の拡充等)」が(抜)(税体系の抜本的改革を行う際に検討する)となり、その他は門前払いとなっていることから、「(抜)については、今後は事あるごとに声を出していくことが大事である」と三氏とも指摘した。