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平成20年9月 第2329号(9月3日)

秋田が2年連続好成績 
  沖縄、北海道、大阪は低迷 「全国学力・学習状況調査」

 文部科学省はこのほど、全国の小学六年生と中学三年生計約二二四万人が四月二十二日に受けた「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の結果を公表した。
 二回目となる今回は、都道府県の中で秋田、福井、富山などが二年連続で好成績をあげる一方、沖縄、北海道、大阪などが引き続き低迷。地域間の学力格差が固定化している様相を呈している。
 全国の平均正答率は、小中学校の八分野すべてで昨年を下回り、日本の子供が得意にしてきた基礎力でも課題が浮上した。
 全問題の中で何問正解したかを示す平均正答率では、国語と算数・数学のA問題とB問題の計八分野で、いずれも昨年を八〜一六ポイント下回った。
 このうち、基礎的な知識・技能を試すA問題では、昨年の七〇〜八〇%台が六〇〜七〇%台に、応用力を問うB問題は六〇〜七〇%台から五〇〜六〇%台に低下した。
 テスト後のアンケートでも、「時間が足りなかった」と答えた児童・生徒が、小学校国語Aで一三%から四四%に増えるなど、小学校算数Bを除くすべての分野で増加した。
 都道府県別にみると、秋田が全国で唯一、八分野すべてで正答率が全国平均より五ポイント以上高く、うち五分野で一位だった。福井も中学の国語B、数学A、数学Bでトップ。富山も二年連続で八分野すべてが五位以内だった。
 二年連続で全国学力テストにおいて好成績の秋田県。昨年には脚光を浴び、各地の教育委員会や議員らが県教委を視察したほど。
 秋田の特徴のひとつは規則正しい生活習慣。小学六年で「授業の復習をしている」が七九・七%(全国平均四三・四%)、「普段午前七時以前に起きる」が九〇・三%(同七五・〇%)に上っている。
 これに対し、沖縄は正答率がすべての分野で全国平均を五ポイント以上下回り、すべてで最下位だった。高知は中学校の国語、数学の計四分野で二年連続四十六位。北海道、大阪も昨年に続き低迷するなど上位と下位の固定化が浮き彫りになった。
 高知県は県民所得(〇五年度二一四万円)もワースト二位。小中学校での不登校や暴力行為が発生率で全国ワースト一〜二位にもなった。県教委は学力を二〇一一年度までに全国水準にするため、退職校長や地域ボランティアも学習指導に加え、本腰を入れている。

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