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平成20年9月 第2329号(9月3日)

社会力を育てるOCPの実践

 筑波学院大(三石善吉学長)は、去る八月二十六日、同大キャンパスにおいて、現代GP・公開フォーラム「つくば市をキャンパスにした社会力育成教育―社会力を育てるOCP(Off Campus Program)の実践」を開催した。同大では、OCPの実践科目を全学科で必修科目とし、体験学習を展開している。
 同フォーラムでは、はじめに三石学長が、「グローバルに対するグローカルとして、つくば市に足を据え、地域の個性を発信していきたい」と挨拶を述べた。
 続いて、「学校・地域・家族―子どものためのパートナーシップ」をテーマに青森大教授の見城美枝子氏が基調講演を行った。「近所」という言葉に代わって「地域」という言葉が主役になってきていること、子どもたちに広がる感覚だけのやりとりに対する懸念等、これからの学校・地域・家族の結びつきを考えていく上でのポイントについて述べた。
 その後、筑波学院大の金久保紀子准教授より、OCPの説明があった。OCPの学生受入れ団体からの意見として、学生の存在やアイディアが刺激になったという意見がある一方で、主体性に欠ける学生への対応に関する課題が挙げられていること等が紹介された。
 学生のOCP活動報告では、@外国の子供へのスポーツ教室運営、Aつくば養護学校での視覚教材作成に取り組んだ学生の報告があり、企画やコミュニケーションの難しさを痛感したといった感想があった。また、OCP学生スタッフの活動報告では、現在約二〇名の学生が、@企画・運営チーム、Aコーディネートチーム、B広報チームに分かれ、活発な活動を展開していることが紹介された。
 その後、つくば市立作岡小学校の小林 恵教論、茗渓学園中学校高等学校の山本 茂教頭、東京都立秋留台高等学校の栗原睦実養護教論による事例発表とパネルディスカッションが行われた。三氏からは、「体験あれど学びなし」にならない学習を心がけていること、体験学習先との結びつけとして、事後にお礼状と作成したレポートを体験学習先に届けていることなどが紹介された。

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