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平成20年8月 第2328号(8月27日)

特許権実施件数が大幅増 共同研究・受託研究も増加

 文部科学省では、平成十五年度から大学等における産学連携等の実施状況調査を毎年行っているが、このたび、十九年度における実施状況をとりまとめた。回答は大学七五%、高等専門学校九五%、大学共同利用機関一〇〇%、設置者別では、国立一〇〇%、公立七五%、私立七三%。結果の概要は次の通り。
 まず、共同研究数は前年度に比べて一四五四件(一〇%)増加し一万六二一一件だった。研究費総額は約四〇一億円と、前年度に比べて約三三億円(九%)増加し、過去最高となった。個別実績で見ると、三〇位までほぼ国立大学が占める。研究費別では、私立大学の実績として、慶應義塾大学(七位)、早稲田大学(一〇位)、東京理科大学(二七位)が見られた。
 受託研究件数は前年度に比べて四八〇件(三%)増加し一万八五二五件だった。研究費総額は約一六〇七億円と、前年度に比べて約一八七億円(一三%)増加し、過去最高となった。個別実績(受託研究実績)で見ると、私立大学は早稲田大学(六位)、慶應義塾大学(八位)、東海大学(一〇位)、日本大学(一二位)、立命館大学(一三位)、近畿大学(一四位)などと上位に食い込んだ。
 発明届出件数は九四三八件となり、前年度比で六一〇件(六%)減となった。
 特許出願件数は国内外合わせて九八六九件と、前年度比で七七九件(九%)増加し、特に「外国出願」件数は二九八七件と前年度比で一一七九件(六五%)と大幅な増加となった。
 特許権の実施件数は四三九〇件となり、前年度に比べて一五一八件(五三%)の大幅な増加となった。私立大学の個別実績で見ると、特許権実施等では、日本大学(二位)、慶應義塾大学(四位)、東海大学(七位)、早稲田大学(一九位)、金沢工業大学(二〇位)などとなった。
 特許権の実施料収入額は約七・七億円と、前年度に比べて約三〇〇〇万円(四%)の減となったが、その他知財実施料収入と合算すると約一八・六億円となり前年度に比べて約六〇〇〇万円(三%)増加となった。私立大学の個別実績では、日本大学(四位)、慶應義塾大学(五位)、早稲田大学(一七位)、近畿大学(一八位)などとなった。
 国立大学等における寄付金収入は約七五九億円となり、前年度に比べて約九九億円(十五%)の増加となった。

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