平成20年8月 第2326号(8月6日)
■新しい"青少年育成"大綱 8月24日まで意見募集
政府では、平成二十年内に新しい「青少年育成施策大綱」を策定することを予定しているが、このたび、青少年育成推進本部において新しい大綱の枠組みが取りまとめられた。八月二十四日まで意見募集中である。枠組みの概要は次の通り。
新しい大綱の基本となる考え方は、@青少年の立場が第一、A健やかな成長の支援、B一人ひとりの状況に相応しい支援を切れ目なく実施、の三点。
施策推進の柱は、@健やかな成長の保障、A親等への信頼感、自尊感情、規則正しい生活習慣等、成長の基礎形成、B社会で「生きる力」、創造力をはぐくむ体験や交流等の充実、C困難を抱える青少年に関係機関等が連携して支援、D社会総がかりの成長支援、居場所づくりや課題解決の推進、の五点である。
個別の施策の推進の方向は次の通り。
1成長段階に応じた支援
@健やかな成長の基礎の形成促進(乳幼児期〜思春期)
▽規則正しく豊かな食習慣づくり、▽コミュニケーション能力の育成・向上、▽規範意識の醸成など
A社会的自立に向けた取組の推進(思春期〜青年期)
▽高度な専門知識・技能の習得支援(質の高い高等教育の提供)、▽職業を持つ準備支援、▽異文化理解のための国際交流の充実など
2困難を抱える青少年の支援
▽障害のある青少年の支援、▽児童虐待を受けた児童等要保護児童の支援、▽不登校、ひきこもり等への対応など
3青少年の健やかな成長を社会全体で支えるための環境整備
@家庭、学校及び地域の相互の関係の再構築
家庭を開く▽子育て・ひとり親家庭等の支援、▽家族と過ごす時間の確保(仕事と生活の調和等)など
学校を開く▽家庭や地域との連携等開かれた学校づくり、▽教育・相談の体制や機能の充実など
地域を拡げる▽遊び、体験、交流等の様々な活動の場づくり、▽安全・安心なまちづくりなど
A総合的なネットワークづくり
▽包括的で継続的に支援するネットワークづくり、▽安心して相談できる専門職等の育成・配置
B青少年を取り巻く有害環境への対応
▽有害環境から守る施策(メディア活用能力の向上、インターネット上の有害情報対策等)
4推進体制
@関係行政機関間、地方公共団体や民間団体等との連携・協働、A調査研究・情報提供・広報啓発活動の推進、B青少年等の意見の施策への反映、C国際的な連携・協力、D関係施策の実施状況の点検・評価、大綱の見直し