平成20年7月 第2325号(7月23日)
■五年計画まとめる
「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画の推進について」
科学技術・学術審議会(会長:野依良治理化学研究所理事長)はこのほど、地震及び火山噴火予知に関する観測研究の、平成二十一年度からの五年計画の「地震及び火山噴火予知のための観測研究計画の推進について」をまとめ、関係大臣へ建議した。
地震及び火山噴火予知に関する観測研究は、科学技術・学術審議会が建議した「地震予知のための新たな観測研究計画(第二次)」及び「第七次火山噴火予知計画」により、平成十六年度から五年計画で推進されてきたが、本年度をもって終了する。
このため、同審議会では、昨年、地震予知のための観測研究計画及び火山噴火予知計画の進捗状況についてレビューを行った。その結果を踏まえ、引き続き計画を推進することが必要と判断。昨年六月から審議を行ってきた。
今回の計画は、二つの計画を統合したのがポイント。現計画の成果を引き継ぎ、地震予知研究及び火山噴火予知研究を着実に推進するため、平成二十一年度から五年間を見据えた計画。特に、これまでの基礎的な観測研究やモニタリングの成果に基づき、「予測システムの開発」をより明瞭に志向した研究を推進する。
また、共通する地球科学的背景を持つ地震・火山現象を共同で理解するため、観測研究を推進。稠密な地震・地殻変動の観測網などの研究資源を有効活用することにより、効率的で効果的な研究を実施する。