平成20年7月 第2322号(7月2日)
■新生命発見なるか? 1万m深海の堆積物を採取
海洋研究開発機構の大深度小型無人探査機「ABISMO」は、世界で初めて、水深一万メートル以上の深海底の堆積物を採取した。
調査はマリアナ海溝チャレンジャー海淵で行われた。ABISMOは、最大水深一万三五〇メートルの海底から柱状採泥に成功。世界で唯一の一万メートル級無人探査機としての性能を確認した。
今後は、「極限」生命生態系が海洋の表層、中層、深層、超深層とどう関わり存在しているのかなどの根源的な科学命題を解明する道を切り開いていく。また、新たな遺伝子資源の探索や未知の大気―海洋―地殻相互作用の解明が期待される。