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平成20年7月 第2322号(7月2日)

骨太の方針2008閣議決定 歳出は「最大限の削減」明記

 政府は、去る六月二十七日、経済財政改革の基本指針となる「骨太の方針二〇〇八」を同日開かれた経済財政諮問会議で取りまとめ、閣議決定した。
 全体の構成は、第一章「日本経済の課題と改革の視点」、第二章「成長力の強化」、第三章「低炭素社会の構築」、第四章「国民本位の行財政改革」、第五章「安心できる社会保障制度、質の高い国民生活の構築」、第六章「平成二十一年度予算の基本的考え方」と取りまとめられている。
 このうち、教育に関わる項目は、第五章に「2.未来を切り拓く教育」として、「教育基本法の理念の実現に向け、新たに策定する『教育振興基本計画』に基づき、我が国の未来を切り拓く教育を推進する。その際、新学習指導要領の円滑な実施、特別支援教育・徳育の推進、体験活動の機会の提供、教員が一人一人の子どもに向き合う環境作り、学校のICT化や事務負担の軽減、教育的観点からの学校の適正配置、定数の適正化、学校支援地域本部、高等教育の教育研究の強化、競争的資金の拡充など、新たな時代に対応した教育上の諸施策に積極的に取り組む」などと策定中の教育振興基本計画に基づいた施策の推進は明記したが、歳出増となる数値目標の記述については、盛り込まれていない。
 そのほか、第二章の「1.経済成長戦略」では、その確実な実行のための「成長戦略実行プログラム」を定め、「2.グローバル戦略」の中の教育の国際化に関して、「グローバル30(国際化拠点大学30)」(仮称)構想の具体化、留学生の就職支援・受入れ環境づくり、英語教育の強化などを挙げている。
 なお、第六章では「平成二十一年度予算の方向」として、「基本方針二〇〇六」で示した五年間の歳出改革の三年目に当たり、引き続き最大限の削減を行い、ムダ・ゼロに向けた見直しを断行し、真に必要なニーズにこたえるための財源の重点配分を行うことなどが明記された。
 今後の焦点は、二十一年度の予算編成の大枠を決めるシーリング(概算要求基準)の策定に移るが、歳出削減と重点課題への財源確保の両立をどう図るのかが課題となる。

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