平成20年6月 第2319号 (6月11日)
■飯島名城大教授W受賞! カーボンナノチューブ発見で
カーボンナノチューブの発見で知られる名城大学の飯島澄男大学院教授は、その功績により、ノルウェーの「カヴリ賞」、スペインの「アストゥリアス皇太子賞」を連続受賞した。
カーボンナノチューブは、円筒状で超微細の炭素結晶。一九九一年に飯島教授がフラーレン(球状に結合した構造の炭素六〇個以上からなる炭素分子)を作製した使用済み炭素電極から発見、以後、大量作製技術を確立してきた。細くて強く電気を通す性質があり、ナノ材料や燃料電池、バイオセンサー等への利用が期待されている。
五月末に受賞したカヴリ賞は、ノルウェーの企業家フレッド・カヴリ氏が新たに創設した科学賞であり、ナノ科学部門に飯島教授が選出された。
また、六月初旬に受賞したアストゥリアス皇太子賞は、一九八一年に創設され人類の発展への貢献を称えて贈られる。このたび飯島教授は、科学技術研究部門で受賞。
飯島教授は、「日本オリジナルの研究が世界で認められ率直に喜んでいます。どの研究にもそれぞれ背景があり多くの研究者が関わっています。そうした研究者がこの分野の研究を盛り上げ大河となって流れ出したお陰であることを改めて認識し感謝する次第です」とコメントしている。