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平成20年6月 第2318号 (6月4日)

中高生の利用急増 英語研修&リゾート施設

 ブリティッシュ・ヒルズは、神田外語大学を抱える神田外語グループが運営する英語研修&リゾート施設。オープンして十有余年になる。ここ数年、中高生の英語学習のための利用が増えているという。本物の英国・英語体験できるのが人気の源泉らしい。
 ♪思えば遠くに来たもんだ。東京駅から東北新幹線で約八〇分。新白河駅で下車、迎えの車で山を上り約四〇分行ったところに“日本の中のイギリス”はあった。
 ブリティッシュ・ヒルズ(BH)の所在地は福島県岩瀬郡天栄村。敷地は七万坪。マナーハウスを中心に十二〜十八世紀の建築様式に基づき建てられた民家やパブが点在する。
 建物のデザインから家具、調度品に至るまで徹底した本物志向。図書室には十九世紀の刊行物を中心に約一六〇〇点の古書が鎮座する。
 言葉と文化を結びつけて、国際社会にリーダーシップを発揮できるような研修を行うのが、ここのコンセプト。BH内に入ったら、使う言語は英語のみ。
 BHを利用する中学校、高校は年々増加している。〇七年度の利用実績は、中学校九一校、高等学校一四三校、合計で二三四校。東京、神奈川、埼玉が多かったという。
 宿泊は二泊三日が主流。料金は利用時期、レッスン数、人数、食事内容、オプションにより変動。一泊あたり一万八〇〇〇〜二万円。
 利用した都内の高校生は、こんな感想を寄せていた。
 〈施設内全て英語で、イギリスでの生活の疑似体験が出来る所です。日本人のスタッフもいますが、すべて英語で話をしなくてはなりません。
 教員からの指示も極力英語でしました。食事に集まった生徒に英語教諭が「Go to the Refectory and have breakfast!」と言ったら生徒は動かず、スタッフが失笑していました。もう一度、「Go to the Refectory now!!」でやっと動き出しました。いろいろな意味で英語に触れる経験が出来て有意義な行事となったと思います〉
 中高生とは別に、一般個人(一八歳以上)を対象にした宿泊型英語実践プログラム(料金は別)もある。勉強というより英語・英国文化体験を集中的に楽しむ。三〇代の会社員や、五〇〜六〇代の主婦が多いとか。
 視察しての感想。少しずつだが、この国にも英語・英国文化は浸透しつつある。♪思えば、遠くに来る価値は十二分にある。

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