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平成20年6月 第2318号 (6月4日)

早期化・長期化等の課題提起 20年度第1回就職問題委を開催

 去る五月二十九日、東京・千代田区の学術総合センターにおいて、日本私立大学団体連合会(安西祐一郎会長)は「平成二十年度第一回就職問題委員会」(委員長=永井和之中央大学総長・大学長)を開催した。
 まず、永井委員長より「六月十九日の就職問題懇談会に向けて、各大学が情報を持ち寄り協議する場とし、『平成二十年度大学、短期大学及び高等専門学校卒業予定者に係る就職について(申合せ)』、『二○○八年度大学・大学院新規学卒者等の採用選考に関する企業の倫理憲章』の策定の実質化をしていきたい」との挨拶があり、続いて委員の自己紹介が行われた。
 協議では、就職問題懇談会等への代表者交代について、平成二十一年度学生の就職・採用活動の検討に向けて、そして、同日、同委員会の事前に行われた「就職問題に関する国公私立大学打合せ(第二回)」(座長=平野眞一名古屋大学総長)の協議内容を受けての今後の対応等、について確認がなされた。
 さらに、平成二十年度第一回目の就職問題懇談会に向けて、私学団体の側での意見集約を図るため、いまだ多く山積する問題が提起された。企業に対しては、女子学生の就職差別、就職率の地域間格差等の現状を(社)日本経済団体連合会に認知してもらうこと、また、大学の取組みについては「キャリア教育」が形骸化し、「企業説明会」の様相を呈している場合もある、といった問題があげられた。
 就職活動においてインターネットの活用が主流である現在、時流をつくっている企業で構成される日本就職情報出版懇話会と、大学側との意見交換会の実施が就職・採用活動の早期化の是正に向けて重要との意見も出された。
 「就職問題に関する国公私立大学打合せ(第二回)」では、前回話し合われた内容をもとに再度協議し、国公私立大学団体の総意として企業に対する要請を取りまとめる一方、世間に強く訴えかける場を設けることを企図している。同委員会においても、なぜ大学が早期化是正を求めるのか、その意義を社会に訴えるよう図る必要があるとの意見もあった。

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